約2人に1人が早慶上理に合格「普連土学園中学校・高等学校」“対話”で学ぶ

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名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE 名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週土曜午前10時30分)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

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今回紹介する名門校は、東京・港区にある「普連土学園中学校・高等学校(以下、普連土学園)」。創立137年を迎える中高一貫の女子校で、生徒の約2人に1人が早慶上理に合格。難関大学に強い秘密は、英語教育と「対話」にあるという。
さらに番組は、バレーボール部で部長を務める高校2年生に密着。彼女が抱える悩みとは? 部員にどうしても伝えたいこととは? 部長の奮闘をカメラが追った。


東京・港区。JR田町駅、地下鉄の三田駅、白金高輪駅から歩いて通える好立地に「普連土学園中学校・高等学校」はある。
1887年、内村鑑三と新渡戸稲造の助言を受け、キリスト教フレンド派の人々が「普連土女学校」を創立。1947年、学制改革に伴い、新制中学校「普連土学園中学校」を開設。翌年、「普連土学園高等学校」が開設され、中高一貫の今に至る。


全校生徒は755人で、2024年春の大学合格者数は、早慶上理50人、GMARCH112人、国公立大学に10人。校服は、中学と高校でリボンの色が変わり、季節に合わせたオプションの着こなしもできる。

普連土学園が難関大学に強い秘密はどこにあるのか…早速、校内を見てみよう。


1968年に建てられた中学校舎は、昭和の名建築家・大江宏が設計を手掛け、東京都選定歴史的建造物に選ばれている。


教室には木製の机とイスが並び、生徒たちが「個性的でおしゃれ」と話すのは、ワッフル天井。コンクリート製のワッフルのような形をしており、等間隔で照明が埋め込まれている。


歴史ある中学校舎と、渡り廊下でつながっているのが高校校舎。高校1、2年生の教室があるこの校舎も、木の温もりを感じる落ち着いた造りだ。

正門に近い100周年記念館の中には、蔵書数約4万2000冊の図書館が。


地下にある生徒ホール。元々はあまり利用者がいない多目的室だったが、去年の夏、生徒たちが考えたプランでリニューアル。カフェのようなリラックスできるおしゃれ空間に生まれ変わり、多くの生徒でにぎわう人気の場所になった。
「この空間を新しくしたことで勉強する気持ちも上がるし、学校のPRにもなるということで作りました」「友達と話しながら勉強できるのがここしかないので、みんな結構使っています」話す生徒も。


体育館の隣には小体育館も。普連土学園はクラブ活動も盛んで、9つの運動部と12の文化部がある。


昼食はお弁当。教室で食べる生徒もいれば、東京タワーが見える屋上庭園で食べる生徒も。景色とともに味わうお弁当は格別だ。

ここからは、普連土学園が難関大学に強い秘密を探っていこう。


調理室では家庭科の授業中。みんなで話し合いながら、普段あまり作らない料理に挑戦している。


中学2年生の英語の授業では、黙って英語の本を読んでいたかと思えば、生徒たちが別室へ移動し、英語でディスカッションを始めた。
英語の授業は、ネイティブ教員のもとで、「Writing Zone(日々の出来事を英語で書く)」、「Reading Zone(自分のレベルに合った英語の本を選んで読む)」、「Enargy Zone(友達と協力して与えられた問題に取り組む)」、「Conversation Zone(ネイティブの先生と会話スキルを学ぶ)」と、クラスを4分割するのが特徴。読み書きするだけではなく、対話をすることで英語力が養われる。

中学2年生の数学の授業でも、生徒たちがディスカッションして数式を解いていた。
「学びの本質は対話。知らなかった考え方と出会うことによって、少しずつ自分の世界を広げていく、そういう成熟した大人になってほしい」(校長 青木直人先生)。


普連土学園が難関大学に強い秘密は、対話を通して相手を理解し、学びを得る教育にある。


そんな普連土学園で、バレーボール部の部長を務める高校2年生・勝山夏帆さんと出会った。去年12月に部長を任された勝山さんは、「朝練の参加率が悪いので、参加してくれる人を増やしたい。バレーボールをもっと楽しんでほしい」と悩みを打ち明ける。

現在バレーボール部には、中高合わせて50人が所属。普連土学園では人数が多い部活で、放課後の1時間半という短い練習時間では、満足な練習ができない。勝山さんは、「ボールを触らない日ができてしまうので、朝練でバレーボールを楽しんでもらいたい」と話すが、取材した日の朝練の参加者は2人だった。
どうしたら朝練に来てもらえるのか? 勝山さんは部員たちの本音を聞き、帰宅後も練習メニューを考えるが…果たして、朝練に参加する部員を増やす秘策は見つかるのか。