ひろゆき氏

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2023年における1人当たり名目GDPで、日本は世界34位。GDPではドイツに抜かれ世界4位となり、労働人口が減少するなか国が豊かになるには労働力を高めるしかない……と思いきや、ひろゆき氏は「低所得者は働かないほうが、国が豊かになる確率が高くなる」と言う。その理由とは……。
ひろゆき氏とひげおやじ氏が実施する、無職の人々からの投稿を紹介するYouTubeコンテンツ「天下一無職会」から誕生した書籍『あたらしい生き方』(扶桑社)のなかから、一部を抜粋・再編集してお届けする。

◆低収入の人に労働させるのは間違い

ひろゆき:僕、低収入で無理やり働く人がいないほうが、実は国として豊かになる確率が高いのではないかと思っている。だって働く人が減れば機械化せざるを得なくなるわけだけど、その仕組みをつくったら世界中に売れるから、結果として輸出産業として儲けられる。システムとか自動化とかも同じ。

例えばバスの運転手が超安く雇えるなら、お金をかけてまで自動運転の技術は発達しないけど、運転手の給料が高くなったり人手が全然足りなくなれば、自動運転の技術に頼らざるを得ない。介護も同じ。そこでもし介護の自動化に成功したら、そのシステムは世界中でめちゃくちゃ売れると思うんだよね。そう考えると、低収入の人に労働させるのは長期的には間違っているモデルだと僕は思う。

ひげおやじ:逆にその低収入の人たちを全員、無職にしちゃおうというぐらい? その結果、無職が好きなことに邁進して博打をして一部が当たって国が潤うし、人手不足で自動化の仕組みが生まれて、それが海外に売れて国が潤う、みたいな?

ひろゆき:うん。介護の人手が足りないし、移民も受け入れない場合、日本はどうするか。

ひげおやじ:技術で頑張るしかないよね。

◆「働かなくてもいい」が実現し始めている国

ひろゆき:そのためには、介護ロボットに投資するか、介護をする人の負担を減らす機器を生み出してラクになる状況をつくるか。もしくは、コンパクトシティみたいにして、要介護者はこの地域に住んでくださいとするか。どれも効率的にやることになる。その効率化システムのノウハウ自体も売れる。

ひげおやじ:なるほどね。そうやったほうが、国全体としては幸せになるかもしれない。

ひろゆき:というか先進国はそれじゃないと稼げない。そこで介護の人たちに年収300万円で働いてくださいとなると、東南アジアの収入と一緒になってどんどん疲弊していく。

ひげおやじ:そういう意味では無職もアリというか、増やしていく必要があるってことね。

ひろゆき生活保護じゃないけど、マカオの人は、インフレ対策とか、富の還元ということで、毎年現金を配布してもらえるんだよね。サウジアラビアとかも。

ひげおやじ:資源もあるから国民が働かなくてもお金が湧いてくるしね。

ひろゆき:恵まれた環境の国民というのは、働かなくてもいいというのが実現し始めているよね。そして、日本は豊か。サウジも石油だけでやってるわけではなく、ファンドに例えば10兆円とかお金を入れて、ファンドが年間4%とかを支払いつつ回しているわけ。この場合だと毎年ファンドが4000億円を稼いでサウジに払っていることになる。サウジは石油以外でも稼いでいるから国民はお金をもらえると。

ひげおやじ:なるほど。

ひろゆき:つまり資本がある国は、その資本でお金を生み出す構造がある。日本も効率をよくして、ちゃんとシステム化して稼ごうとすればできるはず。サウジみたいに国民全員が働かなくても大丈夫とはいかないまでも、もう少し低い割合ならいけると思う。

◆全員無職になったら効率化が進みます

ひげおやじ:高効率と最小化は日本の得意な分野でもあるからね。