ジャパンディスプレイは、ガラス基板ベースでは世界最高の精細度となる、2.15型2,527ppiのVR/MRヘッドマウントディスプレイ(HMD)用のディスプレイを開発した。同ディスプレイは7月3日から中国・上海で開催される中国最大の最先端ディスプレイ関連イベント「Display Innovation China EXPO 2024」(DIC EXPO 2024)に展示される。

同社のLTPO(Low-Temperature Polycrystalline Oxide)とCOA(Color Filter on Array)技術を組み合わせることで、2型クラスで片目解像度3,840×3,840ドットを実現した超高精細ディスプレイ。表示モードはLCD IPS。DIC EXPO 2024に先立って最終審査結果が発表された「DIC AWARD 2024 国際ディスプレイ技術イノベーション大賞」も受賞している。

ジャパンディスプレイは、VR-HMDに求められる没入感の向上のためには、鮮明で自然な画質と共に、視点を動かさずに見える範囲であるField of View(視野角)や画面が正常に歪みなく見えるアイボックスの両立を目的とした2型クラスの画面サイズが必要だと説明。

その2型クラスで超高精細を実現した今回のディスプレイでは、従来のVR-HMDでは対策が不十分だった、レンズ越しに画素のパターンが見えてしまう現象(シャッタースクリーンエフェクト)を抑制し、より鮮明でリアルな映像体験が可能とのこと。注目度が高まっているMR-HMDにも適用可能なディスプレイとなっている。

同社は「高精細ディスプレイ市場において、当社の超高精細ディスプレイはコストパフォーマンスに優れ、幅広いニーズに対応できると考えている。長年培ってきたディスプレイ技術を活かし、超高精細VR用ディスプレイ分野におけるリーディングポジションを維持していく」としている。