3.1chサウンドバー「CINEMA SB580」のサウンドバー部分

JBLから昨日発表された、Dolby Atmos対応3.1chサウンドバー「CINEMA SB580」。39,600円と、手が届きやすい価格ながらAtmosに対応し、バーチャルハイト再生も可能。さらにワイヤレスのサブウーファーもセットになっているのが特徴だ。実機を短時間だが試聴したので、どのようなサウンドなのかお届けする。

なお、前述の通り価格は39,600円だが、予約キャンペーンとして、JBL楽天市場店とYahoo! 店では、6月27日から7月3日までの先行予約で15%分のポイントを付与。Amazonでは7月4日から7月10日までの購入分に10%割引クーポンを付与するという。

右にあるのがワイヤレスのサブウーファー

2ウェイの独立したセンタースピーカーを搭載

サウンドバーとワイヤレスサブウーファーのセットだが、まずはサウンドバー部分を見ていこう。

サウンドバーの内部

サウンドバーには前面の中央と、両端にユニットを搭載する。そのいずれもが、13mm径のツイーターと、45×100mm径ウーファーという2ウェイ構成になっている。両端が左右のスピーカーだが、それとは独立して、中央にセリフや歌声を担当するセンターチャンネル用スピーカーを搭載しているのが特徴。

2ウェイ構成とすることで各帯域をしっかり再生できるほか、センターが独立している事で、映画で重要なセリフなどを明瞭に再生が可能。高音質だけでなく、聴き取りやすいサウンドになっているそうだ。

サウンドバー部分の表面はパンチグリルで覆われているが、楕円と丸の列が交互に並んだデザインとなっている。これはグリルが音に影響を与えないように、開口率を最大化する工夫だという。

表面はパンチグリルで覆われている

サブウーファーには165mm径のユニットを下向きに搭載。それでいて、横幅は20cmとスリムなボディを実現している。これにより限られたスペースに設置できると共に、映画で重要となる重低音による臨場感を再生できるとする。

低音レベルは5段階から調整可能。深夜に重低音を控えた再生をしたり、みんなで盛り上がる時に低音を強化する事もできる。

サブウーファー

サブウーファーのバスレフポートは背面

このサブウーファーはワイヤレス接続であるため、設置の自由度が高いのも特徴。サウンドバーとスピーカーケーブルで接続する必要はなく、電源ケーブルを接続するだけで再生できる。サブウーファーの出力は200Wとハイパワー仕様。

HDMIは入力と出力1系統ずつ備え、eARC対応。光デジタル入力も備え、Bluetooth 5.3にも対応する。HDMIは、4Kのほか、Dolby Vision、HDR10といったHDR信号のパススルーもサポートする。

音を聴いてみる

UHD BD「トップガン マーヴェリック」を試聴した。

冒頭、バイクでダークスターの格納庫に到着するシーン。一般的なサウンドバーでは、テレビ画面の下の方に音が留まりがちなのだが、CINEMA SB580は違う。Dolby Atmosバーチャライザーにより、上下の空間がグッと広く描写されており、登場人物たちの声が、格納庫の高い天井に反響する様子がリアルに再現される。まるで、音を聴いている部屋の天井が、さらに高く伸びたかのような感覚だ。

基地に到着したケイン少将の頭上を、ダークスターが飛び去るシーンも、上方向に綺麗に音が伸びる。天井スピーカーも、天井反射スピーカーも、音のビームも使っていないにも関わらず、上下方向の広がりの豊かさは見事だ。

もちろん、左右にもしっかり音は広がるため、飛び去るダークスターが巻き上げた細かい砂粒が「サーッ」と、こちらに降り注いで来る様子もリアルに再生してくれる。

サウンドバーとしてどうかという以前に、スピーカーとしての“素の音”のクオリティが高いので、音楽がふんだんに使われた映画もマッチする。「ラ・ラ・ランド」の冒頭を鑑賞したが、歌声が自然で、聴き取りやすい。これは、独立したセンタースピーカーの効果と言えるだろう。

他のサウンドバーではたまに、音に広がりを出すためのバーチャルサラウンドモードをONにすると、中央のセリフが引っ込んで埋もれてしまい、重要な部分が聴き取りにくくなる事がある。

しかし、CINEMA SB580でそんな心配は無い。バーチャルサウンド効果をONにしても、音は広がるが、中央のセリフは明瞭で聴き取りやすいままなので、結果的にサラウンド効果を継続的に使いたくなる。映画だけでなく、Bluetoothでスマホとペアリングし、音楽を楽しむサウンドバーとして活用するのもアリだろう。