米ペンシルベニア州ピッツバーグの全米鉄鋼労組(USW)本部で演説するジョー・バイデン大統領(2024年4月17日撮影)。(c)ANDREW CABALLERO-REYNOLDS / AFP

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【AFP=時事】中国政府は18日、米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領が中国を名指しして「外国人嫌悪」的で「不正な」貿易を行っていると発言したことについて、強く反発した。バイデン氏は、政府の補助を受けて過剰生産された鉄鋼が米国の産業に打撃を与えているとして中国を批判していた。

 大統領選の激戦地ペンシルベニア州ピッツバーグ(Pittsburgh)の全米鉄鋼労組(USW)本部で演説したバイデン氏は「(中国は)競争をせず、不正をしている。その不正の影響が米国に及んでいる」と話し、中国製鉄企業は「利益を出すことを心配せずにいられる。政府が巨額の補助金を出しているから」と述べた。

 バイデン氏はまた、中国は「外国人嫌悪」的振る舞いをしていると主張し、「中国との争いは望んでいない。競争を望んでる。公正な競争をだ」と続けた。

 この発言について記者から質問を受けた中国外務省の林剣(Lin Jian)報道官は、「あなたは中国の話をしているのか、それとも自国である米国のことを話しているのかと(バイデン氏に)問いたい」と反論した。

 バイデン氏は、中国政府の非競争的な行為が確認されれば、中国製の鉄鋼とアルミへの関税を3倍に引き上げることを米通商代表部(USTR)に求めたことも明らかにした。

【翻訳編集】AFPBB News

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