ロイホの「1441円モーニング」で過ごす幸福な休日

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ロイヤルホストは充実のモーニングメニュー(筆者撮影)/外部サイトでは写真をすべて見ることができません。本サイト(東洋経済オンライン)内でご覧ください

喫茶店やレストランが、朝の時間帯にドリンクやトーストなどのメニューを割安価格で提供するモーニングサービス。名古屋の喫茶店が始めた文化とされていますが、最近では大手外食チェーンも数多く提供しています。

そんなチェーン店の外食モーニングをこよなく愛するライター・ブロガー、大木奈ハル子さんがお届けする本連載。第69回となる今回、訪れたのは「ロイヤルホスト」です。

飲食チェーンがひそかにしのぎを削っているジャンル、それが「モーニング」です。集客の弱い時間帯である午前中の売り上げを強化すべく、朝の数時間だけ提供される限定メニューは、コスパ抜群かつ店の特色が強く表れ、どれも魅力にあふれています。

今回ご紹介するのはファミリーレストランロイヤルホスト」のモーニングメニューです。ドリンクオーダーすると無料でトーストとサラダが付いてくるモーニングサービスから、ホテルのような豪華な洋食モーニングに、和朝食まで幅広い品揃えが魅力です。

外食の定番は昼休憩に1人でランチ?それとも休日に家族でディナー?そんな固定観念を覆し、たまにはチェーン店で朝食を。

ロイヤルホストのモーニングはメニューが豊富

ロイヤルホスト」の朝限定メニューの提供時間は、オープンから朝11時まで。モーニング専用のメニューブックが用意され、充実のメニュー内容となっています。


(筆者撮影)


(筆者撮影)

ファミリーレストランとしてはもともと、価格帯はお高めではあるのですが、モーニングメニューも多くのメニューが1000円超えとなっています。

ドリンクバー(トースト、サラダ無料) 税込638円
・モーニングパンケーキ 税込550円
・モーニングプレート 税込550円
・朝の和定食 税込814円
・朝の和風ハンバーグ膳 税込1133円
ロイヤルホストモーニング〜オニオングラタンスープ・サラダ付〜 税込1155円
・モーニングビーフジャワカレー 税込1067円
・ハム&チーズのフレンチトーストサンドプレート 税込1463円
・オニオングラタンスープ付ブランチプレート 税込1518円

一部メニューを抜粋しました。

最安値は「モーニングパンケーキ」税込550円、最高値は「オニオングラタンスープ付ブランチプレート」で1518円です。すべての朝食メニューには、プラス税込286円でドリンクバーをセットできます。

ロイホモーニングドリンクバーは、無料でトーストとサラダのサービス付


(筆者撮影)

ロイヤルホスト」の朝限定メニューで最もお得感があるのが、税込638円のドリンクバーです。ドリンクバーを注文すると、トーストとサラダが無料サービスされます。


ドリンクバーをオーダーするとトーストとサラダが無料で付いてくる(筆者撮影)

ドリンクオーダーで、トーストとゆで玉子がサービスというのは、「コメダ珈琲店」や「星乃珈琲店」「むさしの森珈琲」などの、フルサービス型の喫茶チェーンでも実施しているのですが、サラダというのはファミリーレストランならでは。


みずみずしいサラダは、たまねぎの風味豊かなドレッシングでいただきます(筆者撮影)

サラダは大きくはないものの、朝食にジャストなサイズ。喫茶店のココットに入ったミニサラダよりは大きめです。ロメインレタス、グリーンリーフ、水菜、レッドオニオンなど品目数も豊富で鮮度もバッチリです。

オニオンの甘みのつまったリッチなお味のドレッシングでいただくと、家のサラダとは一線を画す、レストランの味を堪能できます。


こんがり焼いたトーストは、バターとジャム付き(筆者撮影)

強めの焼き色のトーストは、6枚切程度の薄めの食パンです。バターとジャムのどちらかではなく、両方付いてくるのも嬉しいポイント。

無料サービスのトーストだからといってマーガリンではなく、ちゃんとバターを付けてくるあたり、さすが「ロイヤルホスト」です。片方をジャムトースト、片方をバタートーストにしてパクり。

ドリンクバーもちょっとリッチに差別化


小さめながら、整ったドリンクバー(筆者撮影)

嬉しかったのがドリンクバー。ホテルのドリンクバーのような贅沢さなんです。

最近は多くのファミレスでも、おいしいコーヒーメーカーを導入していたり、紅茶バーが充実していたりと、ドリンクバーは充実してきているのですが、「ロイヤルホスト」のドリンクバーは、そこにさらにプラスして、冷蔵庫にピッチャー入りのソフトドリンクが常備されているのです。


冷蔵庫にある、ピッチャー入りのドリンクが高ポイント(筆者撮影)

準備や管理に手間暇がかかる、ミントとレモンを水出しした「ミントウォーター」があるあたりや、樹脂製のウォーターピッチャーではなく、ガラスのツルンとしたデザインのピッチャーを選ぶあたりに、「うちはファミレスといえども高級路線ですんで!」という心意気を感じずにはいられません。

そうです。ちょっといいホテルのモーニングビュッフェとかラウンジとかの、あの感じが「ロイヤルホスト」のドリンクバーにはあるのです。ピッチャーからグラスにオレンジジュースを注ぐだけでも、ちょっと特別な気分になれて、がぜんテンションがあがるのは、私だけではないはず。


さまざまなティーバッグが揃った、紅茶コーナーもありました(筆者撮影)

ロイヤルホストモーニングは名物のオニオングラタンスープ付で1155円

ロイヤルホスト」の店名を冠したモーニングメニュー「ロイヤルホストモーニング〜オニオングラタンスープ・サラダ付〜」もいただきました。価格は単品で税込1155円、ドリンク付で1441円。


ロイヤルホストモーニング1155円は、ホテルモーニングのような美しい朝食(筆者撮影)

・英国風パン
・スクランブルエッグ
・ソーセージ
・ハッシュポテト
・オニオングラタンスープ
・サラダ

が、セットになっています。英国風パンはトーストに、オニオングラタンスープはアサイーボウルに変更が可能です。


山食パンは、しっかりした甘みのあるしっとりと柔らかい食感です(筆者撮影)

まず、大きめのオーバルプレートに乗せられたモーニングが配膳されるだけで、なんともいえない特別な朝ごはん感があります。

ロイヤルホスト」ではおなじみの英国風パンは、小さめサイズの山食パンで、水分をたっぷりと含んだ口溶けの良い、ふわふわ食感です。

ロイホのスクランブルエッグはいい具合に半熟


パンにスクランブルエッグを載せて食べると、ふわふわとろり。おいしさの相乗効果です(筆者撮影)

卵2個を使用したスクランブルエッグは、とろりといい具合に半熟です。焼き色も美しく艶やかなソーセージに、カリッと香ばしいハッシュポテトに、みずみずしいサラダ。

特別な料理はないものの、どれも及第点以上でソツがありません。メニューブックの写真と比べても遜色がないビジュアルは、見た目的にも大満足で、幸せな朝を演出してくれます。

くたくたの飴色玉ねぎが絶品のオニオングラタンスープ


ロイヤルホストの看板商品、オニオングラタンスープ(筆者撮影)

そして、「ロイヤルホスト」の看板メニューのオニオングラタンスープ。テーブルに運んでくれたスタッフがふたを取ってくれるのですが、その瞬間にふわっと白い湯気とともに、甘い玉ねぎの香りが鼻をくすぐり「これは間違いなくおいしい」と飲む前から確信します。


甘みと旨みがたっぷり詰まったくたくたの飴色玉ねぎが絶品です(筆者撮影)

玉ねぎたっぷりの熱々コンソメスープの上には、大きめサイズのクルトンとチーズ。スプーンですくって食べ進めると、スープでふやけたクルトンはじゅわっとジューシー、底には甘い玉ねぎがぎっしりと沈んでいました。

「オニオングラタンスープは、かのマリリン・モンローもお気に入りだった」という逸話を聞いたことがあるのですが、さもありなんなおいしさです。

朝から行列、ロイホブランドの強さを感じる祝日の朝

筆者が訪れた店舗は、繁華街のとある雑居ビルにある食堂街にあるテナント。大通りには面しているものの、レトロなビルの階段を上がった2階にあるため、知る人ぞ知るといった目立たないお店です。

白いジャケットに黒いタイトスカートという、ホテルの受付のようなかっちりとした制服姿の女性スタッフに、席へ案内してもらいました。


丁寧な接客もロイヤルホストの魅力(筆者撮影)

祝日の朝10時に訪れたのですが、朝からやっているお店が少ないということもあるためか、100席ほどの大型店舗は、すでにほぼ満席です。11時前には、順番待ちの行列が10人以上できていました。

客層はさまざまで、若い女性のグループや、老夫婦など、年齢層もバラバラ。家族や友人と連れ立って来ている人が多い印象ではあるものの、1人客もチラホラいます。

10時半からはグランドメニューの注文がスタートするのですが、私の隣の席に座った女性は、和朝食を食べた後にホットファッジサンデーを追加注文し、朝から贅沢な休日を満喫していました。

客単価1000円以上するであろう、高価格帯のファミリーレストランに、朝から行列ができているのを目の当たりにし、「なんとなく日本の景気が上向いてきた気がするな」としみじみ感じた朝でした。

編集部注:本記事に登場するメニューの価格は、すべて取材時点のものです。昨今の円安、原材料高騰などの影響を受けて価格が改定されている可能性があります。また、店舗によってモーニングの値段・内容は異なる場合があります。


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(大木奈 ハル子 : ブロガー・ライター)