<フィギュア>坂本花織、初めて自ら選曲したきっかけは“新しい家族”「嫌なことがあっても全部吹き飛ぶ」

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11月17日(金)に開幕するフィギュアスケート・グランプリシリーズ第5戦フィンランド大会。

同大会には、女子シングルの坂本花織が出場する。

坂本は10月に行われた第2戦カナダ大会で、ショート・フリー合計226.13、今シーズンの世界最高得点となる圧巻の演技をみせ、グランプリシリーズ通算4度目の優勝を果たした。

世界選手権2連覇中で、自身初のグランプリファイナル制覇を目指す坂本。彼女は今シーズン、家族への特別な思いをもって戦っている。

◆家族への感謝を表す新プログラム

今年8月、岩手県盛岡市。

中野園子コーチが指導するチーム恒例の夏合宿に参加した坂本は、ひとつ年上の三原舞依とともにリーダー格として大所帯を牽引していた。

参加していた小学生に坂本先輩について聞いてみると、「元気で面白いです」「とにかく明るいです」という声。

短いオフを経て臨んだ夏合宿。精力的な姿を見せた彼女には、シーズン開幕に向けた新たなモチベーションがあった。

坂本:「今年の1月と3月に姪と甥が生まれて、それがすごく嬉しくて、毎日のように写真を見かえしたりしています。試合やアイスショーが終わって姉の家に行って2人の顔を見ると『また頑張ろう』という気持ちになれるし、嫌なことがあっても全部吹き飛ぶぐらいの可愛さがある。元気の源になっているのかなと思います」

そんな坂本の今シーズンのショートプログラムは、初めて自ら選曲したという『Baby,God Bless You』。産婦人科医が主人公のドラマ『コウノドリ』のテーマ曲で、姪と甥の誕生が選曲のきっかけとなった。

坂本:「最初の振り付けに右手と左手を広げるところがあって、それが2人(を表現しています)」

演技冒頭、両手を左右に差し出す振り付けは、姪と甥を表現しているという。

坂本:「あと、ステップの最後のほうで左右にバーっと手を広げるところがあるんですけど、ちょくちょく2人が出てきています。ジェフリー・バトルさんが振り付けを考えてくださって、めっちゃ嬉しいと思いました。メロメロの顔でやったらちょうどいい表情になるかな」

10月の第2戦カナダ大会では、このショートで75.13点の高得点をマークした。

家族への思い・感謝を込めた新プログラムとともに、坂本はグランプリファイナルを目指す。