アイドルライブ中に客同士が大乱闘騒ぎ 運営謝罪「全て主催の責任」...ダイブ・モッシュなど禁止へ
女性アイドルグループのライブ中に、客の一部ファンが乱闘騒ぎを起こし、その様子を撮った動画がツイッターに投稿され、拡散している。
アイドルの運営は、ツイッター（X）で騒ぎを謝罪し、今後の日程では、ファン同士が肩車するリフト行為などを禁止するとしている。
男性に蹴りを何度も入れる
トラブルは、東京・渋谷のライブハウスで2023年8月4日夜、4人組アイドルグループ「りンね」が新メンバー2人をお披露目したライブで、同じ事務所のグループ「KING∞RAGE（キングレイジ）」がステージにいたときに起きた。
そのとき撮った2つの動画が6日にツイッターに投稿されている。その1つを見ると、キングレのメンバー6人がステージで歌っている最中に、トラブルが起きた。白い上着を着たファンの若い男性が前列近くで別のファンに肩車されていると、周辺にいた別の男性たちが押しかけて来て、男性は下に降ろされた。それでも、男性は飛び上がろうとすると、周囲から叩かれて、手前に逃れる。しかし、ステージの近くでは、別の男性同士が取っ組み合いを始める。殴るような行為も見られ、もみ合いになったところで終わっている。
もう1つの動画では、さらに激しい乱闘が繰り広げられていた。
若い男性が床で横になったとみられる男性に蹴りを何度も入れ、もう1人の男性も横になった男性を殴っているようにも見える。さらに、白いTシャツの男性も殴るような仕草をした。
すると、アイドルの1人とみられる女性が「表出ろよ！」と叫んだが、蹴られた男性が床に腹ばいになると、先ほどの男性の1人が右わき腹に蹴りを入れた。床の男性は、苦しそうにもがいたが、蹴った同じ男性が頭の方に回って、首辺りに蹴りを入れるところが最後に映っていた。
ライブ会場になった渋谷チェルシーホテルの責任者の1人は7日、J-CASTニュースの取材に対し、トラブルについてこう話した。
「コロナ禍以外で規制を入れる事を頑なに拒んできた事が今回の引き金に」
「こちらは、ライブの運営には関わっておらず、状況ははっきりと分かりませんが、トラブルは現場で収まっていると聞いています。警察が通報を受けて出動したとは聞いていません。ライブハウスのルールで、他のお客様に迷惑をかけるため、ダイブしたり飛び跳ねたりするような危険な行為は禁止しています。今回のライブでは、それらがされたとは聞いていません。リフトは、禁止していませんが、節度を守ってほしいと思っています」
今回のトラブルについて、キングレの公式ツイッターは8月5日、「昨日の件に関して」と題して、謝罪文を出した。
「LIVE内でお客様同士での乱闘騒ぎがございました」と認めたうえで、キングレのライブコンセプトは、「ぶつかったらごめんねと言えるLIVEをブランディングしてきた部分があります」と説明した。デビュー後5年は大きな問題も起きていなかったとしたうえで、次のように釈明した。
「コロナ禍以外で規制を入れる事を頑なに拒んできた事が今回の引き金になったように思います。全て主催の責任だと思っております。大変申し訳ございませんでした」
そのうえで、今後は主催イベントなどでも、そのジャンルや出演グループに合わせ規制の判断をしたいとして、関係者に対して、「ご迷惑とご心配をおかけして大変申し訳ございませんでした」とお詫びした。
ツイッターではさらに、今後のライブ日程を挙げたうえで、リフトやダイブ、体をぶつけ合うモッシュなどの行為はすべて禁止することを明らかにした。こうした行為を見つけ次第、音出しを止め、退場にすると告知している。
キングレのメンバーも、次々にツイッターを更新し、多くの人に迷惑をかけるため、殴り合いやけんかは止めてほしいと呼びかけていた。
（J-CASTニュース編集部 野口博之）
