外から抜け出したシャンパンカラーが勝利(撮影:下野雄規)

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【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ
・5/7 NHKマイルC(GI・東京・芝1600m)
 外から抜け出したシャンパンカラーがウンブライルの猛追をアタマ差しりぞけ、初のGIタイトルを獲得しました。重賞初制覇でもあります。青山洋一オーナーはジュエラーの桜花賞以来7年ぶりのGI制覇。ジュエラーの母バルドウィナは、他にワンカラット(短距離重賞4勝)、サンシャイン(エルフィンS)を産んだ名繁殖牝馬で、シャンパンカラーの3代母でもあります。シャンパンカラーの母メモリアルライフは、バルドウィナが日本で産んだ娘の血を引くわけではなく、海外に残された同馬の子孫です。

 青山オーナーがバルドウィナの優秀さに惚れ込み、あらためて海外で直系の孫を探して買い、そこからGI馬を誕生させました。父ドゥラメンテはタイトルホルダーやリバティアイランドの父で、産駒のGI勝ち馬は通算5頭目。そのうち3頭は現3歳です(リバティアイランド、ドゥラエレーデ、シャンパンカラー)。シャンパンカラーはキャリアが浅く、ドゥラメンテ産駒は総じて成長力に恵まれているので、これからまだ強くなるはずです。

◆今週の血統注目馬は?
・5/13 あずさ賞(1勝クラス・京都・芝2000m)
 京都芝2000mと相性のいい種牡馬はエピファネイア。連対率26.9%は、2013年以降、当コースで産駒が20走以上した45頭の種牡馬のなかで第2位。

 当レースに登録のある種牡馬のなかではナンバーワン。サスケはエピファネイア産駒。前走、福島のひめさゆり賞は、体重が減っていたこともあるのかこの馬らしさが見られないレースぶりで4着。血統的相性のいい京都芝2000mなら巻き返してもおかしくないでしょう。