ユニリタと同グループ企業で移動体通信IoTサービスを担うユニ・トランドは4月18日、千葉県及び茂原市、市原市、長南町の協力のもと、小湊鐵道が運行する千葉・長生地域の路線バスの乗降客データ収集・解析を行う実態調査を行ったことを発表した。同調査データは、今後の地域交通の再構成「リ・デザイン」のための基礎データとして活用される。

小湊鐵道の路線バスにおける乗降客データの収集・解析を行う実態調査構成図(同社資料より)

2022年11月より2022年12月末までの期間実施された調査では、ユニリタの地図インターフェイスによる乗降数の可視化と乗降数のサマリーレポート提出を行う運行状況調査サービス「MANALYZE(マナライズ)」を活用し、データサイエンティストが路線の利用状況データと千葉県の保有するオープンデータから利用者が少ない路線、停留所などの要因分析を行った。ユニ・トランドは車載器、乗降カメラセンサーなどの設置と運用をサブスク型で提供するサービスで協力している。

現在の移動需要の定量化と取得データのグラフ化及び地図データへの可視化が行われ、需要が少ない区間や便を統計学的に算出するなど対象交通機関の課題が抽出されており、今後の持続的運用のための基礎データとして活用される。国土交通省は、令和4年3月に「アフターコロナに向けた地域交通の「リ・デザイン」有識者検討会」を設置し、官と民と交通事業者間で持続可能な交通網の再構築「リ・デザイン」への提言を同年8月に公表している。今回の調査はそれに基づいて実施されており、同社では今後も中小バス会社や自治体向けに調査サービスを展開、地方での持続可能な交通サービスのサポートを行う。