TwitterのCEOを務めるイーロン・マスク氏が、Twitter広告の関連性を改善するため、ツイート内のキーワードやトピックに関連した広告を表示するよう従業員に指示したことが明らかとなりました。また、マスクCEOは近日中にTwitterのアルゴリズムをオープンソース化するとも発言しています。

Elon Musk lays off more Twitter employees in sales, engineering - The Verge

https://www.theverge.com/2023/2/21/23609522/elon-musk-more-twitter-layoffs-sales-engineering-ads-google-revamp

Elon Musk suggests Twitter could open source its algorithm ‘next week’ | TechCrunch

https://techcrunch.com/2023/02/21/elon-musk-suggests-twitter-could-open-source-its-algorithm-next-week/

マスク氏は2023年2月17日(金)、「無関係で迷惑な大量の広告をTwitterで見せてしまい、申し訳ありません!Google検索で行われているように、ツイート内のキーワードとトピックに広告を結びつけるという(明白な)是正措置をとっています。これにより、文脈上の関連性が劇的に向上します」とツイートしました。



海外メディアのThe Vergeは、「マスク氏の計画は、Twitterの広告ターゲティングをユーザーのアクティビティやプロファイルデータではなく、検索されたキーワードでターゲティングするGoogle検索広告と同様に機能するよう変更することです。これは人々が何かを見つけようとする検索エンジンに適したアプローチであり、Googleが史上最も収益性の高いビジネスの1つを築くために役立ちました。しかし、これまでのところソーシャルメディアビジネスでは機能していません」と述べています。

The Vergeは、マスク氏がTwitter広告の改善のために従業員へ与えた期間はわずか1週間だったと述べています。しかし、マスク氏が広告の改善について発言した週には、マスク氏直属の部下1人を含む数十人の営業部門やエンジニアリング部門の従業員が解雇されており、従業員たちは少ない人員で改善に取り組むことを余儀なくされているようです。

2月19日にTwitterを解雇されたことを報告した元マネタイゼーションエンジニアリングマネージャーのMarcin Kadluczka氏は、「Twitterは2〜3カ月で本当に広告を改善できると信じています(必ずしも1週間ではありません)」とツイートし、1週間の締め切りは不可能ではないかとほのめかしました。



Twitterの元ビジネス向け製品チーム責任者だったブルース・ファルク氏はマスク氏のツイートを引用し、「Twitterの元広告リーダーとして、この男は自分が話していることをまったく理解していないと自信を持って言えます」と発言。これにマスク氏もかみつき、「申し訳ない、あなたは天才なのでしょう。だからTwitterの広告関連性は地球上で最悪なのです。Twitterではほとんど誰も、何も買いませんが、Instagramではほぼ全員が何かを買っています。これは修正されつつあります」とリプライを送っています。



また、マスクCEOは現地時間の2月21日(火)に、Twitterアルゴリズムのオープンソース化を求めるツイートに対し、「来週、私たちのアルゴリズムがオープンソースになるので、最初はがっかりすることを覚悟しておいてください。しかし、それは急速に改善されます!」と返信。間もなくTwitterのアルゴリズムがオープンソース化されることを示唆しました。



テクノロジー系メディアのTechCrunchは、マスク氏は以前から「Twitterのレコメンデーションアルゴリズムはオープンソースであるべき」という主張を支持しており、Twitterの買収を表明して以降も繰り返し言及してきたと指摘。また、Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏も、Twitterはオープンで検証可能なプロトコルであるべきだったと発言しています。

さらに、Twitterのアルゴリズムをオープンソース化することは、Mastodonといった競合のオープンソースコミュニティとの競争力を高めるほか、SNSのモデレーションアルゴリズムに厳しい目を向ける規制当局の懸念を和らげる役にも立つとTechCrunchは述べました。