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 今冬の移籍市場最終日だけでプレミアリーグでは、実に3億ユーロもの金銭が乱れ飛び、その結果で移籍期間中の総額が9億ユーロを超えるという、過去最高記録を更新した。とりわけそこで影響を与えたのが、夏にも3億ユーロを投じていたチェルシーFCによる爆買いであり、今冬では最後のエンソ・フェルナンデスに投じたプレミア最高金額となる1億2100万ユーロを含む、およそ3億5000万ユーロ。

 これはなんとブンデスリーガやセリエA、リーグアンといった、欧州5大リーグのうち3つのリーグをそれぞれ上回るものなのであり、ちなみに今季プレミア全体で投じた移籍金額は30億ユーロで、これは過去最高額のほぼ2倍に相当。しかも夏の時点での20億ユーロの時点で、その記録さえ超えた。また今回はさらに9億2400万ユーロが投じられ、これは欧州5大リーグ総額のおよそ80%分というオマケつきでもある。

 そんなチェルシーとさっそく、チャンピオンズリーグ16強で対戦することになるのが、ボルシア・ドルトムントである。セバスチャン・ケールSDは「彼らは独自路線を走っているからね」とスカイに対してコメント。「当然ながらここのところのチェルシーの動向はチェックしているよ。確かに非常に荒々しい動き、そう表現するほかないさ。もはやお金は関係ない」これに対して「我々は別の形で稼いでいかないといけないから。そんな移籍を行うような立場になどない」と説明。特に逸材発掘に定評があり、「時に迅速に動きにでないといけないものだし、なかなかそれも大変なことではあるのだが何とかやってるよ」と言葉を続けた。

CLでチェルシーが抱える問題

 ただドルトムントが今冬にチェルシーが爆買いした選手、全てと対戦するようなことはない。これはチャンピオンズリーグでは最大3人まで、冬季期間における新戦力の追加を認めているためであり、これに加えてチェルシーではジョルジーニョ以外は退団させることができなかったことから、爆買いによって生じてしまったチームの肥大化によって、チェルシーがチーム内で自ら問題を発生させてしまう可能性もぬぐいされないだろう。特に今季途中より就任しプレッシャーのかかるグラハム・ポッター氏にとっては、これからがまさに正念場だ。