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 確かにバイエルン・ミュンヘンでは首位奪還を果たした状態で年越しを迎えることに成功し、またチャンピオンズリーグやドイツ杯においても共に生き残ったまま、順調にシーズンを推移させてきたという経緯はある。ただそれでもワールドカップ前にサディオ・マネ、期間中にリュカ・エルナンデス、そして大会後のスキーツアーにて主将マヌエル・ノイアーが足を骨折、残りシーズンが絶望となったことで特にGK補強へと追われることになってしまったのだ。

 特にセンターバックとアタッカーについては豊富な選択肢が残されていたために、まずなによりもゴールキーパーの補強が優先事項となっているが、まず最初に手を打ったASモナコのアレクサンダー・ニューベル復帰の画策については、モナコ側が適切な穴埋めを特に見出しておらず、またニューベル本人もノイアー復帰後への不安から状況は複雑化。先日にはドイツの大衆紙ビルトに「あまり戻る意味はないと思う」との思いを吐露していた。

 またもう1人候補と浮上しているのが、ボルシア・メンヒェングラードバッハとの契約をこの夏まで残しているヤン・ゾマー。とりわけバイエルンではブンデス開幕戦でのその活躍はいまもその脳裏に焼き付いていることだろうが、ただ今冬の移籍をゾマー本人がどこまで求めているのか?憶測を重ねても仕方のないことだが、ただ1つの事実として検察官を務める妻と昨年デュッセルドルフに家を建てたばかり。それでもこの半年でミュンヘンでタイトル獲得を狙う?それでは夏以降の判断は?マンチェスター・ユナイテッドからの関心など、こちらも様々な要素が絡み合う。

 一方でアイントラハト・フランクフルトのケヴィン・トラップについては、確実にバイエルン入りする可能性はあまりに低いといえそうだ。すでにバイエルン首脳陣がドイツ代表GKに連絡をとり、そこでは原則的に否定的な考えはないようだという一部メディアの報道に対して、フランクフルトのクレーシェSDはヴィースバーデナー・クーリエに「それは代理人がでっちあげた話であって、まったくもってナンセンスなものだよ」と明確な否定を述べている。