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 この夏の移籍市場において特に注目を集める選手の1人、ボルシア・ドルトムントのジュード・ベリンガムに対しては、数多くのビッグクラブによる争奪戦が見込まれる中で、移籍先の候補の1つといわれるのがリヴァプールFCである。その関心と意気込みの高さは、通常では他クラブの選手については口にしないユルゲン・クロップ監督が、アストン・ヴィラとのアウェイ戦前に行われた会見で例外的に口にしたことからも窺い知れるというものだろう。「彼が卓越した選手であるということ、それは誰の目からみても明らかなものだろう」と語った元ドルトムント指揮官は、「果たしてジュード・ベリンガムが何歳の選手だと思うか?その答えは実年齢とはだいぶ離れたものだと思うよ。彼はまるで28・29歳のような成熟したパフォーマンスを見せている」と言葉を続けた。

 さらに今冬に開催されたカタール・ワールドカップにおいても、ベリンガムはイングランド代表の一員として強烈な印象を残しており、「彼が身につけているもの、それは決してなかなか学ぶような事が難しいものであり、これから学ばなくてはならないものにはさほど苦労することもないだろう。それはドルトムントで活躍する、ここ2・3年で思っていることだ」とクロップ監督。そんな逸材の獲得に際しては特にお金の糸目をつけることはないのか?との問いには、「ご想像のとおり金銭面についてはよくわからない。ただ私の考えとしては彼のような選手を獲得したいならあまりお金の話はしない方が良いように思うねが」との考えを示している。「カタールで見せたパフォーマンスは確実に見事なものだった」

 これらの発言からはドイツ人指揮官が抱く獲得に向けた覚悟、そして自信も感じ取れるというものであり、さらにリヴァプールが現在はチャンピオンズリーグ出場権を逃す可能性があるものの、「もし「来年チャンピオンズリーグに出れないの?僕は出れるところにいきたいんだけど」なんていう選手なら、本当に必要としている選手なのか確信がもてないものだよね。」と指摘。その上で今後数年間に渡り「確実に」CL出場権争いができるリヴァプールでは、今季も「リーグ戦4位以内、さらにCL優勝の可能性という2つの選択肢が残されたまま」であることも併せて強調した。

クロップ監督、ダーウィンを賞賛

  その一方でクロップ監督は今夏に獲得した注目の選手、ダーウィンについても賞賛。今シーズンはここまで5得点、これまでリヴァプールFCにおいてフィルミノ、サラーに続く3番手の得点源となっているものの、しかしながら例えば今回のアストン・ビラ戦にて6本以上のシュートを放つも無得点、まだまだ改善の余地を残すウルグアイ代表。ただそれでも指揮官は、むしろこの試合での決定機でチームメイトを見出し、CL出場権争いに組み込む貴重な勝利への貢献を賞賛。「彼は特別な存在」と述べており、これまでの印象を振り返った上で「我々は非常に落ち着いているよ」とコメント。特に移籍当初は「決定率ばかりが重要ではない」と説き、「万事うまくいく」と太鼓判をおした。