計発行部数1900万部を突破した、大ヒットコミックス『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』。2019年にはアニメの第1期がスタートし、さらに実写映画化も! 四宮かぐやと白銀御行の天才2人による、新感覚の“頭脳戦”ラブコメは幅広い世代からの人気を獲得しています。

『かぐや様は告らせたい』。声優・古川慎さんインタビュー

TVでの放映に先駆け、映画館で『かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-』が特別上映中です。そこで今回は、主人公の1人で、頭脳明晰な秀知院学園の生徒会会長・白銀御行(しろがねみゆき)を演じる古川慎さんに、作品の注目ポイントや自身の「クリスマス」の思い出など、たっぷりお話を伺いました!

【画像】声優・古川慎さんのカッコよすぎる写真をもっと見る

さらに今回はESSEonline無料会員向けに超貴重な古川さんのサイン入りチェキをプレゼント! 記事の最後までぜひお見逃しなく。

●恋が天才をアホにさせる?新感覚のラブコメ

――今までアニメ『かぐや様は告らせたい』シリーズは第3期まで放映されましたが、白銀役を演じる古川さんから見た、作品の全体の魅力はどこにあると思いますか?

古川慎さん(以下、古川):勘違いからくる“喜劇”の作品ってほかにもあるかと思うんです。でも、かぐや様の場合は、「恋愛」における勘違いからくる喜劇で、なおかつ、(白銀とかぐやの)お互いの妄想力がすごくたくましくて、それがあらぬ方向に暴走していく…みたいな、そういうところがこの作品のひとつの肝というか魅力になっているのではないでしょうか。

最初はなにも考えずに見れるラブコメだな…って感じると思うのですが、話が進むにつれてキャラクター1人1人の魅力というものが徐々に掘り下げられていって、それがつながってひとつの群像劇になっていくというポイントも。まさかこのキャラクターにこんな過去があったとは! みたいなものの連続なので、どんどんハマっていくと思いますね。

――確かにかぐや様に出てくるキャラクターは全員が個性的で魅力が満載ですよね。第1期が放映されてから3年経ちましたが、演じるうえで、気持ちの面などなにか変化はありましたか?

古川:初めは“シチュエーションコメディ”として、どうやったらおもしろくできるのか? というのを追求していました。でも、白銀の見えてなかった影の部分が徐々に出てくるにつれて、それを表現しながら、ラブコメとしてどう成立させていくのかも考えるようになりましたね。かぐやとの距離感や関係性をどういうふうに音声で表現しようかな…みたいな。

白銀って、最初はとても“高飛車な人”だなって印象でしたが、本当はものすごく努力家で、ものすごく小心者で。でもそれをおさえつけながら、どうにかやってる人なんですよ。僕自身も共感できるなって思うところがたくさんあって、多面的に見えてきた。だから、そういう同感できる部分を補強してキャラクターの掘りが深くなっていきましたし、非常にいろんな楽しさを表現できたな…って思います。

●あいまいな2人の関係についに決着が…!?

――シリーズを追うごとに変化している白銀とかぐやの関係ですが、今回の『かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-』の注目ポイントを教えていただけますか?

古川:今回は「冬」のエピソードです。第3期の一大イベント・“奉心祭”(秀知院学園の学園祭)で、初めてキスをして、2人の関係性は、「事実上のなにか」ではあるのですが、しっかりとした結末が描かれていない。だから、「勝負の決着ってまだついてないよね…?」という、2人のあいまいな関係がどうなったかもポイントです。

あとは、「お互いをしっかりと認め合う」というのは、どういうことか? みたいなところも見どころですかね。友達や仲間、恋人にしろ、相手のことをどこまで尊重して受け入れられるかっていう。それって、ある意味信頼でもあるし、嫌われないための逃避でもありますし…。そのせめぎ合いがとってもおもしろいエピソードになっていて、みなさんが恐らく経験したことがある心の葛藤だと思うので、多くの方に共感していただけるのではないでしょうか。

また、白銀としても、これまで彼が抱えてる心の闇というか、誰にも見せたくないウィークポイントみたいなところはたくさん描かれていましたが、コメディとして見られてたところが多かったと思うんです。でも今回、これは笑っちゃいけないな…っていう彼自身の悩みがここにあったのではないか、という部分がしっかりと描写されていて。

相手と深く関係をつむいでいくにあたり、どういう風に彼が対処していくのか? というようなところは、ぜひみていただきたいですね。演じてても、そうだよね…って思う部分があって……楽しんでいただける作品になっていると思います!

●古川さんにクリスマスの思い出を聞いてみたら…

――『ファーストキッスは終わらない』では、“クリスマス”に関するお話もありますが、ご自身の記憶に残っているエピソードなどありますでしょうか?

古川:うちはサンタクロースの存在について最初から教えられている家庭だったんですよ(笑)。だからクリスマスに家のなかでサンタさんを見たことはないですし、親から「クリスマスだからなんか買ってあげるよ」って言われて、オモチャ屋さんに一緒にいって買ってもらってました。

ただ、周りにいる友達から「サンタさんからこれもらったんだ!」って言われたときに、「サンタなんていないよ…」って思っていても、それを言ってはダメだっていうのは感じていて、「そ、そーなんだ、へーいいね」みたいな返しをしていましたし、たまに「サンタさんなんていないよ!」っていう子もいるじゃないですか? それに対しては、「そんなこというなよ!」って言ったりしてましたね(笑)。

――古川さんのお話を伺うと、すごく大人びたお子さんだったと感じたのですが、いかがでしたか?

古川:大人びてるのではなく、ませてる子でした。友達の親御さんとかに対して必要以上にへりくだって敬語を使っていましたし、いい子に見られたくて過剰なまでにTPOを気にしてましたし。最初は、○○レンジャーのマネみたいなことをしている友達のノリについていけなかったんです。でも途中から、みんなやってるからとりあえずやっておくか! みたいな感じでついていきました(笑)。振り返ると、もうちょっと子どもらしさみたいなものを満喫できてたらよかったのに…とは思いますね。

――では、もし今サンタさんからプレゼントをもらえるとしたら、なにをお願いされますか?

古川:え? 親サンタにですか?(笑)。

――いや、そちらではなく、フィンランドの方の…(笑)。

古川:そうですね…欲をあげてしまうとキリがなくて、たとえば、恒久的な仕事であるとか、老後の保障であるとか(笑)。いろいろありますが、かぐやの続きを…と思ってます。ここまでアニメが続いてきて、本作がキリどころのいい頃合いだなと思ってらっしゃる方ももしかしたらいるかもしれませんが、僕個人としてはまだまだ見たいエピソードがあるんです。だから、そこまで演じて表現できたらと思ってます!

――ちなみに親サンタにお願いするとしたら、どんなことをお願いしますか?

古川:それはただただ元気で、健やかにいてほしいですね!

●古川さんからのスペシャルメッセージ

――最後に、家事や育児、仕事に毎日奮闘しているESSEonlineの読者に向けて、メッセージをお願いできますか?

古川:僕もひとり暮らしを始めて時間が経つのですが、家事をやることってものすごく大変なんだな…って改めて感じながら過ごしています。それこそひとり暮らしを始めた頃は、部屋の掃除や毎日の食事づくりやお風呂掃除など、やることがたくさんあって…毎日うちの母はやってたんだなと思うと、自分にはできないなと感じてましたね。

みなさんは毎日の大変な家事と戦いながら生活をされていると思うので、たまには自分を甘やかしたり、ぜいたくをしたり、うちの母もたまにいってましたけど、「今日くらいは外食でいいんじゃない!」みたいな(笑)。がんばりすぎず、無理をせずに。

その息抜きにアニメとかみていただけるとうれしいですし、そのラインナップにかぐや様が入ってくれればそれは本当に幸せなことですし、楽しんでいただけるとありがたいですね。すでにかぐや様好きだよって方はぜひ劇場に足を運んでくださるとうれしいです!

【作品情報】

『かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-』
12/17(土)より絶賛上映中!

■キャスト
四宮かぐや:古賀 葵、白銀御行:古川 慎、藤原千花:小原好美、石上 優:鈴木崚汰、伊井野ミコ:富田美憂ほか
■スタッフ
原作:赤坂アカ(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:畠山 守
制作:A-1 Pictures
配給:アニプレックス