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 再びドイツ代表はワールドカップにおいて屈辱のグループリーグ敗退を喫することになったのだが、代表入り当確線上から惜しくも外れ様々な思いでその姿を目にしていたのが、マキシミリアン・アーノルドである。VfLヴォルフスブルクの主将は「全てに疑問を呈するのはどうだろう?」と、今回の結果自体があまりにもネガティブの捉えられすぎている部分があると指摘し、「チャンスはあまりにも多くあったじゃないか。3試合でドイツ代表は60本以上もシュートを放っているんだよ。いったいそれ以上に何を望むというんだい?」と言葉を続けた。

 ただその一方でドイツサッカー界における基本的な問題点についても触れており、若いドイツ人サッカー選手の取り組む姿勢について「たとえばケヴィン=プリンス・ボアテングのような、ストリートサッカータイプの選手が少なくなったよね。これは確かな事実だよ」とスカイに対して説明。さらにドイツ代表として3試合出場している28歳のMFは、「確かに戦術面でいえばうまく訓練された選手たちは続々と生まれている。でもこういったメンタル的な部分、成功を掴むための尽きることのない意思、100%ではなくそれ以上の力を出さなくてはならない、そういったところはドイツでもだんだん支持されなくなってきているよ」と付け加えている「確かに才能に恵まれることも重要だろう。でもそれだけではなく向上心や規律によってもたらされる部分というのは非常に大きいものがある。にもかかわらずそこで、誤った方向に向かうことが多々見受けられるんだ」

 例えばその一例として、「U19代表でいくらハットトリックを決めようとも、実際にはまだ何も成し遂げられていないということ。まず頂点に立って、そこでの足場をしっかりと固めて、その時にはじめて成功をおさめたといえるんだ。ただそこでの空気は徐々に薄くなってくる。だからそこでもがき苦しまなくてはいけない。若い選手はそういった、歯を食いしばった懸命さというものを覚えていかなくてはならないよ」とコメント。それをアーノルド自身は「フェリックス・マガト監督の時に懸命にプレーしていたから。努力は才能に勝る、そういうこともあるんだよ。うちに帰りたくて涙を流しながら頑張った日もあった。それが今の僕を形成し、叩いて強化し、そして強度を増していった」ということであり、「別に皆が僕のような経験をすべきとまではいわない。でも今は重圧について問題視されることがよくあるけど、頂点に立ちたいのであればどんな重圧にだって立ち向かうしかないじゃないか」と強調した。