元GoogleエンジニアのMihai Parparita氏が公開している、ブラウザ上でClassic Mac OSを体験できる「Inifinite Mac」で、日本語版Macintosh用OS「漢字Talk」のバージョン7.5.3 リリース2を再現した「kanjitalk7.app」が公開されたので、実際に触ってみました。

Infinite Mac

https://kanjitalk7.app/

アクセスすると、モニター風のフレーム内でMacOSが起動。Sad Macに遭遇することはなく、並んでいくアイコンパレード上に表示されるプロセスバーの上には、日本語で「起動中」と漢字で表記されています。



起動直後のデスクトップはこんな感じ。



バージョンをチェックすると、システムソフトウェアは「J1-7.5.3 リリース 2」となっており、日本語入力には、2014年にリリースされたmacOS X Yosemiteで廃止されるまでMacintoshの日本語入力として使われていたことえりが組み込まれています。



「Infinite HD」にさまざまなアプリケーションが収納されています。



ゲームはさまざまなタイトルが収録されていて、一部は実際に遊ぶことができます。以下は人気ストラテジーゲーム「シヴィライゼーション」シリーズの第1作目となる「シド・マイヤーズ・シヴィライゼーション」



「プリンス・オブ・ペルシャ」



「倉庫番」



「レミングス」



「シムシティ2000」も収録されていたので起動してみました。



しかし、街を新規作成するためにフィールドを読み込むところで、カーソルが腕時計の待機アイコンに変わったままストップ。マウスを動かしてもカーソルがすっかり動かなくなってフリーズしてしまったので、あきらめてkanjitalk7.appをリロードしました。爆弾マークは拝めませんでしたが、ブルースクリーンではなく使用中に画面がそのままフリーズする感覚を味わうことができました。



また、Macintoshではおなじみのスクリーンセーバーソフト「After Dark」も収録されていたので、空飛ぶトースターを見るために起動しようとしましたが、「インストールされていない」というエラーメッセージが表示されたので断念。



グラフィックアプリケーションとしては、Adobe Photoshop 3.0が使用可能。



現代のPhotoshopよりもはるかにシンプルな画面構成ですが、レイヤーを基本とした画像編集ツールという点では変わりません。



また、子ども向けのペイントツール「Kid Pix(キッドピクス)」が収録。キッドピクスおなじみの効果音も聞くことができますが、アプリケーションは英語版でした。



QuickTime Playerで当時のAppleの製品トレイラーやCMを見ることもできます。



ネットブラウザはNetscape Navigatorがインストールされていますが、サイトの閲覧はできませんでした。



また、Appleではおなじみのオフィススイート「クラリスワークス」のバージョン5.0も使用可能です。





他にもさまざまなアプリケーションが体験できるので、気になる人はぜひ自分でさわってみてください。

なお、Parparita氏は漢字Talkを再現したkanjitalk7.appの他に、Mac OS Sytem 7を再現した「system7.app」、Mac OS 8.1を再現した「macos8.app」、Mac OS 9.0.4を再現した「macos9.app」を公開しています。また、Parparita氏によると、ディスクイメージを直接ドラッグして直接マウントすることが可能だとのこと。そのため、「MYST」などアーカイブ化されているアプリケーションのディスクイメージを読み込めばプレイできるそうです。