熊野川河口にデカい橋「新宮紀宝道路」姿見えてきた「やじろべえ工法」で2県つなぐ
JR紀勢本線の車窓からも姿が見えてきました。
紀伊半島の高速道路 残る南部・東部も進む
熊野川河口にかかる新宮紀宝道路の「熊野川河口大橋」(画像:国土交通省)。
紀伊半島をぐるり一周する高規格道路の建設事業が、和歌山・三重両県の各地で着々と進んでいます。
その中のひとつ、県境部の熊野川をわたる工区「新宮紀宝道路」の工事が、大詰めを迎えています。和歌山県新宮市と三重県紀宝町をむすび、上流側にある現道の国道42号をバイパスして、河口を「熊野川河口大橋」でひとまたぎします。
周囲では、那智勝浦新宮道路、熊野尾鷲道路(I期)が開通済み。そのあいだをつなぐ区間として、「新宮道路」「紀宝熊野道路」「熊野道路」とともに、事業中となっています。
新宮紀宝道路は2013年度に事業化。現在は熊野川河口大橋の橋脚が完成し、橋桁が姿を表しています。PC箱桁橋で「張出架設工法」を採用し、橋脚から両側へ橋桁が伸びていく形で工事が進められます。その見た目から「やじろべえ工法」とも呼ばれています。
紀宝町内でも、JR紀勢本線をまたぐ部分に橋桁が架けられようとしています。熊野川の堤防付近と国道42号交点にそれぞれICが設置予定で、そこからさらに北へ「紀宝熊野道路」工区が続きます。
完成予定はまだ発表されていません。完成すれば和歌山県南部へのアクセス性向上にくわえ、津波や高波で現道が不通となった際の緊急輸送道路として、紀伊半島の重要なネットワークを担います。