107年前の10月7日、新潟県のローカル私鉄「越後交通長岡線」が開業しました。

信濃川沿いに街と街をむすぶ


越後交通長岡線で使用された電車(画像:Cassiopeia sweet、CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons)。

 今から107年前の1915(大正4)10月7日、新潟県のローカル私鉄「越後交通長岡線」が開業しました。

 信濃川西岸の西長岡駅を拠点に、南は信越本線の来迎寺駅、北は日本海に面する寺泊駅(越後線とは別の駅)までのびる、39.2kmの路線でした。この日は最初の区間として、寺泊〜与板が開業。翌年に西長岡までつながり、さらに5年後に来迎寺へ延伸し、全通しています。当時は「長岡鉄道」という会社でした。

 数年前に越後鉄道が、現在のJR越後線にあたる、柏崎〜白山を開業。海沿いの新潟アクセス路線を形成していました。長岡線はそれに大河津駅(現在の寺泊駅)で接続し、長岡とそのネットワークをつなぐ役割も果たしていました。あわせて、並行する信濃川の水運のライバルにもなっていました。

 他のローカル線の例にもれず、モータリゼーションの進展とともに利用客数は伸び悩み、1970(昭和45)年に海側の末端部(寺泊〜大河津)が、1975(昭和50)年に全線が運行終了。その後しばらく貨物列車が走っていましたが、1995(平成7)年に廃止となっています。

 越路町・三島町・与板町・寺泊町といった複数の町をつないで、新潟有数の都会・長岡と海とを結んでいた当路線。現在は市町村合併により、すべて長岡市となっています。