成田空港の始まりも飾ったJAL「フランクフルト線」60周年 7都市経由から始まった「独の玄関口」の歴史
欧州唯一のJALラウンジがあったり……。
南回り欧州航路の一環として開設
JAL(日本航空)の成田〜フランクフルト(ドイツ)線が2022年10月4日に就航60周年を迎えました。原野京太郎成田国際空港長によると、1978年に供用開始された成田空港(当時は新東京国際空港)に着陸した最初の旅客便が、このJALのフランクフルト発便だったそうです。
JALフランクフルト線60周年就航記念イベントの様子(2022年10月5日、乗りものニュース編集部撮影)。
JALのフランクフルト線は1962年10月4日に南回り欧州航路の一環として開設されました。就航当時は高速性を売りにしたジェット旅客機「コンベア880」が用いられ週2往復での運航。そのルートは、東京〜香港〜バンコク〜カルカッタ〜カラチ〜クウェート〜カイロ〜ローマ〜フランクフルト〜ロンドンという長大路線でした。
直行便が開始されたのは1989年のことで、このときは「クラシックジャンボ」シリーズの2階席延長タイプ「ボーイング747-300」を使用、1994年には欧州唯一のJAL自社ラウンジをオープンさせています。現在ではボーイング787を用いて週5往復。12月には毎日運航へと復便される予定です。
10月5日には成田空港で記念セレモニーが実施され、JALの赤坂祐二社長などが搭乗ゲートの式典に出席しました。赤坂社長によると、「フランクフルト線は、ドイツのなかでは最初の就航地で、それからドイツ線のなかで一環して運航を継続している唯一の路線」だそうで、「これからも大事な路線として、『ドイツの玄関』へ安全で安心な旅をご提供できるように頑張っていきたい」と話します。
搭乗ゲートではチェロの演奏が実施されたほか、アイントラハト・フランクフルトに所属するサッカー選手、長谷部誠さんによるビデオメッセージも放映。記念便となる5日発のJL407便(ボーイング787-9運航)に搭乗した140人に対し、折りたたみリュックサックやステッカーなどの記念品が、赤坂社長らからの手渡しでプレゼントされています。