産地の個性をより引き立たせた「ドリップポッド」、新カプセルラインアップと新製品を発表

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UCC上島珈琲は、2022年9月1日より、同社が販売しているカプセル式コーヒーシステム「ドリップポッド」の新カプセル「ホンジュラス&コロンビア」の販売を開始したほか、従来のカプセル全15種類中8種類をリニューアルした。8月26日に、報道関係者向けとして新製品発表会と事業戦略説明会が行われたので、その様子をレポートする。

■2025年に売上げ目標100億円を目指す
UCCの新製品発表会は、御成門にあるUCCコーヒーアカデミー東京校で開催された。まず、UCCドリップポッドPRマネージャーの西川満美子さんが、ドリップポッドの特徴について説明を行った。ドリップポッドは、プロのハンドドリップの抽出メカニズムを搭載し、1杯ずつカプセルに密封された豆を使うことで、いつでも最高の一杯を実現できることが特徴である。世界中の産地の個性を引き立たせた12種類のコーヒーカプセルが用意されていることもドリップポッドの魅力だ。

UCCドリップポッドPRマネージャーの西川満美子さん

ドリップポッドでは「いつでも最高の一杯」をプロの技を搭載し実現している

続いて、UCCホールディングス株式会社 執行役員CNBO兼ソロフレッシュコーヒーシステム株式会社 代表取締役社長の柳原優樹氏が、ドリップポッドの事業戦略と今後の展望についてプレゼンテーションを行った。まず、柳原氏は、世界におけるコーヒー豆の生産量はここ30年以上右肩上がりで増加していることと、お茶文化中心のアジア圏でもコーヒー飲用習慣が定着していることを説明した。また、コーヒーが生活に根付いている欧米でのカプセルコーヒーの普及率は80%近くまで上がっており、2028年までの平均年成長率は20%と予想されているとのことだ。ドリップポッドはカプセル式ドリップコーヒー市場でNo.1であり、2017年から2021年までの年平均成長率は約60%と急成長を遂げている。

UCCホールディングス株式会社 執行役員CNBO 兼 ソロフレッシュコーヒーシステム株式会社 代表取締役社長の柳原優樹氏

欧米でのカプセルコーヒーの普及率は非常に高い

日本のカプセルコーヒーの普及率はまだ低いが、今後は伸びていく余地がある。日本の1人あたりのコーヒー年間飲用杯数は約340杯だが、ドリップポッド利用者の年間飲用杯数は約450杯であり、気軽に美味しいコーヒーを飲めるドリップポッドが評価されている。ドリップポッドの成長の理由としては、「日本人のコーヒーに対する味へのこだわり」「様々な外部パートナーとの連携したコーヒー体験の展開」「コーヒーを通じたお客様とのコミュニケーション創出」の3つが挙げられる。味へのこだわりについては、日本の近年の家庭用コーヒー市場はレギュラーコーヒーが牽引していることをその証拠として挙げた。

パートナーとの連携については、ウォーターサーバー会社とのコラボモデル「Slat+Cafe」や、レギュラードリップやドリップバッグも利用できるコーヒータイガー魔法瓶とのコラボモデル「CAFE VARIE」、ハイクラス日系ホテルやABCクッキングスタジオの全店舗にドリップポッドを導入し、体験機会を増やしたことを紹介した。コミュニケーションの創出については、ドリップポッドのファンコミュニティサイトの立ち上げや、菓子研究家や有名パティシエとコラボした「コーヒー×お菓子」の限定商品の展開について紹介した。

外部パートナーとの連携で生まれた製品

柳原氏は、2025年の売上げ目標は100億円とし、高い目標ではあるが決して無理な目標ではないと語った。そのための施策として、2023年にドリップポッドの新マシンを投入することが明らかにされた。現在のドリップポッドは3世代目の製品であるが、2023年投入予定の新マシンは、「DEAN & DELUCA」や「CIBONE」などを展開するウェルカムグループと協同開発するものであり、デザインにもさらにこだわった製品となる。また、2024年上期に新たに山梨に焙煎所を設立予定であり、ドリップポッドのカプセル製造も山梨焙煎所に移行するとのことだ。

■2030年までに自社ブランドを100%サステナブルなコーヒー調達にする
続いて、ドリップポッドの新製品について、西川満美子さんが解説を行った。ドリップポッドのコンセプトは「世界中を旅するように味わう」というもので、今回の新製品は、UCCのコーポレート戦略である、ロースティングとブレンドの技術力で産地の味わいを強化することと、サステナブルなコーヒー調達ということに即して開発されたとのことだ。新製品のカプセル「ホンジュラス&コロンビア」は、ホンジュラス特有の洋梨のような風味とピーチのような余韻、コロンビアらしいなめらかな口当たりを感じる味わいが特徴である。UCCグループの目標として、2030年までに自社ブランドを100%サステナブルなコーヒー調達にすることを掲げているが、今回サステナブルに調達されたコーヒー豆を50%以上使用した製品に付与する新しいロゴを作成した。ホンジュラス&コロンビアも、この条件をクリアしており、製品パッケージにロゴが付与されている。

さらに「マンデリン&ブラジル」「ブルーマウンテンブレンド」「ハワイコナブレンド」「鑑定士の誇り スペシャルブレンド」「鑑定士の誇り リッチブレンド」「鑑定士の誇り アイスコーヒー」「炭焼珈琲」「カフェインレスコーヒー」の8種類についても、リニューアルを行い、より味わいが深く際立つようになった。

サステナブルな珈琲調達を示すロゴ

今回の新製品とリニューアル製品

カプセルラインナップ。紅茶や緑茶を含めて全部で15種類ある

また、10月1日の国際コーヒーの日に合わせたイベント「UCC DRIP POD COFFEE STAND × SEKAI NO OYATSU」を渋谷で開催予定とのことだ。

■UCCにとってブラジルは重要な産地
最後に、UCCマーケティング本部 嗜好品マーケティング部 コーヒー鑑定士の赤石朋さんとソロフレッシュコーヒーシステム カプセルリニューアルプロジェクト担当者の進裕子さんによるクロストークが行われた。赤石さんはまず、コーヒー作りの工程を紹介し、収穫したコーヒー豆がドリップポッドのカプセルになるまでには、コーヒー鑑定士、焙煎設計者、開発主幹といった多くの人たちが関わっていると説明した。コーヒー鑑定士は、コーヒーの品質を鑑定し格付けする資格を持つ専門家であり、赤石さんは1年間ブラジルで研修を積み、特にブラジルのコーヒーに関しては詳しいという。

UCCにとって、ブラジルは長年UCCを支えてきた「おいしいコーヒー」を支える重要な産地の一つで、日本のコーヒー輸入量の1位もブラジルである。UCCは「おいしいコーヒー」を当たり前に届けるために独自の品質基準を設け、国内外で4回も検査を行っている。今回、リニューアルした「鑑定士の誇り スペシャルブレンド」は、フルーティで甘い余韻が感じられるブレンドに、「鑑定士の誇り リッチブレンド」は、キレの良い苦味を引き立たせ、鼻に抜ける香ばしいナッツのような風味を印象的に感じられるブレンドになっているとのことだ。

UCCマーケティング本部 嗜好品マーケティング部 コーヒー鑑定士の赤石朋さん

ソロフレッシュコーヒーシステム カプセルリニューアルプロジェクト担当者の進裕子さん

ブラジルでの研修中の写真

今回試飲した3つの製品。右下にあるロゴがサステナブルに調達されたコーヒー豆を50%以上使用した製品であることを示している

ドリップしている様子

発表会では、新製品の「ホンジュラス&コロンビア」とリニューアルした「鑑定士の誇り スペシャルブレンド」「鑑定士の誇り リッチブレンド」の試飲も行われたが、どのコーヒーも特徴がはっきりしていて、香り、味ともに素晴らしいものであった。
テクニカルライター 石井英男

■「UCC ドリップポッド」公式ストア

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