さいたま市の中古マンション、人気も価格も上昇中! 予算2,000万円前後で購入できる狙い目エリアは?
住宅地として人気が高まり、マンション価格も上昇傾向が強まっている埼玉県さいたま市。中古マンションの平均価格は神奈川県横浜市を上回っているほどで、中でも高級住宅地として評価の高い浦和区の平均価格は5,000万円台に達しています。ただ、同じさいたま市でも区によってはまだまだ割安感のあるエリアもあります。
さいたま市は横浜市の平均価格を上回る
総務省統計局の「住民基本台帳人口移動報告(2021年)」によると、2021年の東京都への人口転入超過数は5,433人で、前年の3万1,125人から2万5,692人減少しました。そのぶん、埼玉県、神奈川県などの周辺県の転入超過が目立っています。なかでも、全国の市町村のなかで最も転入超過数が多かったのが、埼玉県さいたま市の1万523人でした。
各種の街ランキングなどでもさいたま市の浦和や大宮が上位にランクされるようになり、注目度が一段と高まっています。
その人気を背景に、マンション価格も上がっています。アットホーム株式会社の調査によると、図表1にあるように、さいたま市の2022年5月の中古マンション平均価格は3,646万円です。これは、超高層マンションなどが集中して価格が上昇している武蔵小杉駅のある川崎市の3,907万円よりは若干低い水準ですが、横浜市の3,435万円を200万円以上上回っています。千葉市の平均は2,460万円ですから、さいたま市は首都圏3県の県庁所在地としては中古マンション価格が最も高くなっています。
浦和区の平均価格は岩槻区の約3倍の水準に
一口にさいたま市といっても市域が広く、マンション価格もエリアによって大きく異なっています。
図表2でも分かるように、さいたま市内で最も高い2022年5月の平均価格は浦和区の5,125万円で、反対に一番安いのは岩槻区は1,741万円となっています。およそ3倍の格差があるわけで、さいたま市のどの区内にマンションを買うのかによって、必要な予算は大きく異なってきます。
価格水準が高いのは、主にJR京浜東北線が通っている区です。大宮駅のある大宮区は浦和区に次ぐ3,934万円で、さいたま新都心駅がある中央区が3,799万円、最も東京寄りの南区も3,615万円と比較的高い水準です。
それに対して、大宮区から西側、東側は価格帯が安くなっています。西区、見沼区の平均価格は1,900万円台で、大宮駅から最も遠い岩槻区は先に触れたように1,741万円となっています。
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大宮駅/さいたま新都心駅
京浜東北線沿線駅は20%台の高い上昇率
1年前の価格と比較した変動率をみると、西区と北区のみマイナスですが、マイナス幅は2%台、3%台にとどまっており、決して暴落しているわけではありません。
そのほかの区はすべて上昇しており、中でも一番上がっているのは東大宮駅などがある見沼区の38.5%で、次いで浦和区が31.5%、中央区が29.7%、大宮区が24.2%。見沼区を除いてJR京浜東北線沿線の人気が高く、価格水準も高いエリアが20%以上の高い上昇率を示しています。
近年のさいたま市主要駅の人気や価格の上昇をみると、購入するのであれば早めに購入しておかないと、東京の都心やその周辺のように高根の花になりかねません。今後の動向に注目しておきたいところです。
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ライフステージに合わせてステップアップも
中古マンションは、間取りタイプや建築後の経過年数などによっても価格帯が異なります。まず間取りタイプによる違いをみると、図表3のようになっています。
さいたま市の1R~1Kは1,108万円と、1,000万円台で手に入りますが、1DK~2DKは2,738万円で、2LDK以上は3,000万円台以上になります。3LDK~4DKは3,948万円と4,000万円近くに達し、4LDK以上は4,251万円と4,000万円台に乗ります。
価格の上昇傾向が続いているので、ライフステージの変化に合わせて、まずは2DKなどを購入、家族が増えてから2LDK、3LDKなどへの買い替えを考えるのも一案です。さいたま市の主要エリアであれば価格の上昇が続いていますし、やがて上昇の波が収まったとしても、価格が大幅に低下することは考えにくいのではないでしょうか。
浦和区では築年数が長くても価格が下がらない
築年数によっても価格は変動します。図表4はさいたま市の中でも価格水準が高く、取引件数も多い浦和区と大宮区の築年数帯別の平均価格をグラフにしたものです。
ブルーの折れ線が浦和区ですが、築5年から築20年以内までは6,000万円台であり、築30年以内でも5,980万円と、6,000万円に近い水準を保っています。
浦和区には埼玉県庁やさいたま市役所などがあり、浦和駅前には大型商業施設も充実しています。さいたま市だけでなく埼玉県の社会・経済の中心地であり、県内屈指の高級住宅地としての座を維持し続けています。また、県立の有名高校があるなど、文教エリアとしても知られています。
10年後をめどにさいたま市役所のさいたま新都心への移転が決定していますが、県庁は残りますし、文教エリアとしての位置付けは変わらないでしょう。
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大宮区なら築年数が長い物件を買いやすい
浦和区では浦和駅西口で大規模な再開発計画が進められています。27階建ての超高層マンションが建設される予定ですが、2023年着工で、竣工は2026年6月とまだまだ先のことです。そのほかでは比較的規模の大きなマンションの開発はあまり期待できないこともあって、中古マンションは経過年数が長くなっても、価格がさほど下がらないのではないでしょうか。
それに対して、大宮区の築年数帯別の価格をみると、図表4のオレンジの折れ線グラフにあるように、ブルーの浦和区に比べて築年数が長くなるほど価格が下がっていく傾向が明確です。
浦和駅に比べると、大宮駅は駅前の再開発などが活発で、新築の超高層マンションも建設されています。新築マンションが少なくないため、相対的に築年数の長い物件は価格が安くなります。大宮区なら築年数の長い、いわゆる築古マンションに注目しておくのも良いかもしれません。
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浦和駅/大宮駅
希望に合うエリアを見つけやすいさいたま市
さいたま市には、比較的価格水準の高いJR京浜東北線沿線だけではなく、JR埼京線、JR武蔵野線、JR川越線、JR宇都宮線、JR高崎線、東武アーバンパークラインの沿線など、選択肢がたくさんあります。
浦和区、大宮区などに比べると価格が安く、自然環境などにも恵まれたエリアが少なくないので、それぞれのライフステージ、ライフスタイルに合わせて希望のエリア、希望の物件を見つけやすいのではないでしょうか。
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