婚姻届を提出する有吉英三郎さん(左)と阿樹(愛称)さん=2021年5月、台北市

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(台北中央社)台湾人と日本人の男性同士のカップルが婚姻届の不受理の取り消しを求めた訴訟で、台北高等行政法院(行政裁判所)は21日、2人が婚姻届を提出した台北市大安区の戸政事務所(戸籍業務を担当する役所)に対し、婚姻届を受理するよう命じた。

訴訟を起こしたのは、台湾人の阿樹(アシュー)さん=愛称=と日本人の有吉英三郎さん。2人は約6年にわたる交際の末、昨年5月に大安区戸政事務所に婚姻届を提出したが、受理を拒まれた。そのため、同12月、この処分取り消しと婚姻届の受理を求める訴訟を起こしていた。

台湾では19年5月、同性婚を認める特別法が施行された。だが、同性の外国人との結婚に関しては、相手の国・地域で同性婚が認められていることが条件となっている。日本では同性婚が認められていない。

司法院は昨年1月、カップルの一方が中華民国国民であれば台湾内での同性婚を認めるとした渉外民事法律適用法第46条の改正案を立案した。現在、行政院院会(閣議)での決定を待っている段階で、閣議決定されれば立法院(国会)に送られ、審議される。

(劉世怡/編集:名切千絵)