カローラ・シリーズ、2月の登録車販売で1位 マツダ・ロードスターは倍増
2月の登録車 売れたモデルは?執筆:Naojiro Onuki(大貫直次郎)
2022年2月の新車販売の車名別ランキングが発表された(自販連/全軽自協調べ)。
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結果としては、パーツの供給不足による生産ラインの一時稼働停止の影響が、順位を大きく左右する状況となった。
カローラ・シリーズの好調を支えるのはSUVモデル。写真はトヨタ・カローラ・クロスZハイブリッド。なお生産遅れにより、ハイブリッド車の工場出荷目処は、6か月以上と発表されている(3月4日時点)。
2月の登録車のランキングは、大きく変動する。
首位に立ったのはトヨタ・カローラで、前年同月比44.1%増(1万2636台)を成し遂げて3か月ぶりのトップにつく。
続く第2位には、定番ハイトワゴンのトヨタ・ルーミーが同6.1%減ながら1万1229台を記録し、1ランクアップで位置。
そして、2か月連続でトップに君臨していたトヨタ・ヤリスは、生産ラインの一時稼働停止で受注残が解消し切れず、同49.3%減(1万417台)に落ち込んで第3位に陥落した。
また、第4位には同25.3%増(9903台)を記録したトヨタ・ライズが、第5位には同35.1%増(9788台)を達成した日産ノートが、第6位には同23.0%増(7289台)を成し遂げたホンダ・フリードが、それぞれ1つずつ順位をアップ。
前月4位のトヨタ・アクアは、同67.4%増(6317台)を記録したものの、やはり生産ラインの一時稼働停止が影響して、第7位に順位を下げた。
マツダ 改良・拡充で伸びる
トップ10以降では、マツダの健闘ぶりが光った。
昨年12月に一部改良モデルを発売したマツダCX-5は同38.9%増(3596台)を達成して第12位に。
ロードスターは、1月にも前年同月比214.9%となる1122台を登録し、好調が続く。写真はロードスター・ネイビートップ(マシングレープレミアムメタリック)だ。
昨年6月に一部改良を図ったマツダ2は、同14.4%増(3062台)を販売して第16位に、本年1月に車種ラインナップの拡充を図ったマツダCX-8は同12.8%増(2889台)を記録して第18位に入る。
そして本年1月に一部改良を図ったマツダ・ロードスターは第37位にランクイン。前年同月比で98.2%増(1120台)を成し遂げた。
また、昨年4月に全面改良を図ったホンダ・ヴェゼルは同49.0%増(3826台)を達成して第11位に。
昨年12月に新型のPHEVモデルを発売した三菱アウトランダーは同733.3%増の1350台を成し遂げて第35位に、昨年10月に全面改良したスバル・レガシィ・アウトバックは同693.5%増(1103台)を記録して第38位に、昨年10月に新型に移行したGR86は959台を販売して第42位に入った。
2022年2月 乗用車ブランド通称名別順位 トップ10
1位 トヨタ・カローラ:1万2636台
2位 トヨタ・ルーミー:1万1229台
3位 トヨタ・ヤリス:1万417台
4位 トヨタ・ライズ:9903台
5位 日産ノート:9788台
6位 ホンダ・フリード:7289台
7位 トヨタ・アクア:6317台
8位 日産セレナ:5981台
9位 ホンダ・フィット:5359台
10位 トヨタ・アルファード:4553台
軽自動車についても見ていこう。
2月の軽 スーパーハイト勢が復調
2月の軽自動車ランキングについては、3か月ぶりにスーパーハイトワゴンがトップ3を独占する。
首位に立ったのは、唯一1万台オーバーで、かつ第2位の倍以上の販売台数(前年同月比7.4%増の1万9974台)を記録したホンダNボックスで、4か月連続でのトップに輝く。
軽商用車の市場で大きく台数を伸ばしているのがハイゼットカーゴ。前年同月比で4割近いアップを記録した。
続く第2位には、昨年9月に一部改良を図ったダイハツ・タントが同35.6%減ながら8936台を販売して前月と同位に位置。
そして第3位には、生産調整の影響もあって同54.6%減と苦戦したものの、6964台を販売したスズキ・スペーシアが入った。
また、生産および出荷を再開した日産ルークスは同39.3%減(6656台)を記録して第4位にランクイン。昨年9月に追加設定した新バージョンのスマイルの受注が好調なスズキ・ワコンRは、同16.8%増(6651台)を達成して第5位に位置した。
2022年2月 軽四輪車 通称名別 新車販売 トップ10
1位 ホンダNボックス:1万9974台
2位 ダイハツ・タント:8936台
3位 スズキ・スペーシア:6964台
4位 日産ルークス:6656台
5位 スズキ・ワゴンR:6651台
6位 日産デイズ:6374台
7位 ダイハツ・ミラ:6313台
8位 スズキ・アルト:6140台
9位 ダイハツ・タフト:5988台
10位 スズキ・ハスラー:5545台
注目モデルの動向に触れていこう。
本年3月での生産終了前に「α」と「β」の2タイプの追加生産を行うホンダS660は、前年同月比158.0%増(547台)を達成。
また、昨年12月より全ての法人や個人ユーザーも対象にして販売を開始したトヨタC+podは、同1000%増(99台)の登録を成し遂げる。
一方、商用車のカテゴリーでは、昨年12月に全面改良を実施したダイハツ・ハイゼットカーゴが同39.2%増(7770台)、同時期に一部改良を図ったダイハツ・ハゼットトラックが同26.3%増(8635台)を記録した。
なお、登録車と軽自動車を合わせた2月の車名別ランキングのトップ5は、ホンダNボックスが2か月連続での首位に立ち、以降はトヨタ・カローラ、トヨタ・ルーミー、トヨタ・ヤリス、トヨタ・ライズの順で続く。
前月と同様、登録車がトップ5のうちの4モデルを占める“登高軽低”の結果となった。