Matthew Childs / Reuters
Matthew Childs / Reuters

日本語にすると「完全自動運転」にもかかわらず、ハンドルを常に握っていないといけないテスラの「Full Self-Driving(FSD)」オプション機能は、Autopilotに加えてさらに高度なADAS機能を提供するものですが、まだまだバグが根強く残っており、衝突事故が散発的に発生するため、当局からの監視の目も厳しくなっています。

現在もまだベータ版扱いのFSDオプション機能ですが、テスラは1月17日からその価格を2000ドル引き上げ、1万2000ドルにすることを明らかにしました。

テスラ(イーロン・マスクCEO)がFSDオプションの値上げをするのはこれが初めてではなく2020年にも2000ドルの値上げを実施しています。当時、マスクCEOはベータ版が完成版になるまでに段階的に価格が上昇していくと述べていました。またテスラはFSDベータ版が1万ドルに値上げした時期に広報部門を解散しており、以後FSDオプション機能やそのたテスラEVに関する問題が発生した際のメーカーとしての情報が伝わりにくくなっています(好業績の発表はなぜか迅速ですが)。

われわれ一般人が頭にとどめておくべきことは、冒頭に述べたとおりFSD機能の場合「名は体を表さない」というところ。これには米国の議会も懸念を示しており、幾人かの上院議員らがテスラとマスクCEOに対して「誇大広告」だとして連邦取引委員会(FTC)に調査を要求しています。

また、ある調査ではテスラオーナーのうちFSDを購入するのは11%ほどでしかなく、今後も価格を引き上げていくのであれば、この割合は減りこそすれ増えることはなさそうです。

Source:Elon Musk(Twitter)