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 さまざまなジャンルの美食が集まる京都にて、2020年よりブームが到来しているのが「焼きそば」です。続々と専門店が登場している中、焼きそば旋風を牽引した『焼きそば専門天』が11月18日、東京1号店となる赤坂店をオープン。そこで、話題の一品を食べてきました。

『焼きそば専門天』の焼きそばは、もともと京都二条高倉にある『鉄板焼き・お好み焼き屋仁』のサイドメニューとして親しまれ、近隣に店を構える飲食店の店主らも営業終わりにこぞって食した一品でした。

 店内には、カウンター席とテーブル席を合わせて17席を用意。こじんまりした店内は隠れ家的な雰囲気もありながら、店主との距離も近く、鉄板で焼きそばが焼ける音、ソースの香ばしい香りが漂い、活気に満ちています。

『焼きそば専門天』では細麺、太麺から選べ、味はソースと塩の2種類を基本としています。今回はおすすめだという「細麺×ソース」、「太麺×塩」をいただきました。

細麺の存在感が際立つ濃厚ソースが絶品!

「ソース焼きそば 豚肉」850円(税込) ※写真はハーフサイズ

 まずは「細麺×ソース」からいただきます。京都の製麺所で特注した麺は、製麺前に一晩寝かせることでシャキッと歯応えがあり、細麺はバリカタとんこつラーメンのような印象を受けました。ソースは京都の地ソース5種類をブレンドした秘伝の一品。濃厚でありながら、後味はさっぱりしています。

 どことなく懐かしさを感じさせるソース味のおかげで、より細麺の個性が引き立っています。辛さを追加したいときは、卓に置いてある「辛ソース」をお好みでかけることで味が一段濃くなり、ピリッと刺激的! こればビールが欲しくなる味ですね~。

「塩焼きそば 豚肉」850円(税込)※写真はハーフサイズ

 次は「塩×太麺」です。先ほどの「細麺×ソース」とはまた、ガラリと印象が変わりました! 太麺はモチモチ&ムチムチで、うどんのような食感が特徴。鶏ガラ系のコクのある塩味で、豚バラとキャベツとの甘みとも相性バッチリ。

 さらに『焼きそば専門天』では食べ方にもこだわりがあり、すき焼きのように溶き卵にくぐらせて食べるのが同店流。これは好みにもよりますが、この塩焼きそばに卵をくぐらせて食べるのが旨いのです。目玉焼きよりも断然、生で食べる方がおすすめなのだとか。

 卵は黄身が紅く、旨味が濃い京都の「濃紅(のうこう)」を使用。卵のマイルドさに塩味が負けないので、口の中で新たな味のステージに到達しました。卵にはソースが定説かと思いきや、これは意外な発見!

 ディナータイムは、生ビール1杯550円と赤坂エリアでは安く抑えられています。一品料理もありますが、焼きそばをつまみにするのも一興。トッピングは豚肉、いか、牛すじ、牛ホルモン、柴漬け、目玉焼きなど、豊富なのでビールやハイボールとのペアリングも楽しめそうですね。

 テイクアウトにも対応しており、忙しい日のランチや夕飯にしやすいのも魅力です。ちなみに、京都本店では事前予約制で密かに販売している「焼きそばパン」があるそう。焼きそばをテイクアウトしたとき、自宅で再現してみたいなぁと密かな野望を抱いています。

(撮影・文◎亀井亜衣子)

●DATA

焼きそば専門天

住:東京都港区赤坂3-6-13 赤坂MTビルNo2 1階
営:11:00~23:30(23:00 L.O.)
休:不定休
https://www.instagram.com/yakisoba_senmonten_akasakaten/?hl=ja