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 札幌市内の回転寿司店といえば、『トリトン』や『とっぴ~』、『根室はなまる』など、有名どころがひしめき合っていますが、実は厚別区に今ではめずらしい個人経営の回転寿司店があるのです。

 それが、1990年創業の回転寿司『くっちゃうぞ』。店内はカウンターとソファー席の計50席。ランチタイムに伺うと、ソファー席に余裕がありましたが、カウンター席は残りわずかで地元のお客さんで埋まっていました。

 現在は、感染症対策実施中によりレーンにお寿司を流さず、紙に書いて注文するスタイルとなっています。テイクアウトも実施しており、多人数向けの寿司桶は一番高くても「海鮮盛り」(55貫)で6279円とリーズナブル! 直接仕入れているため、大手の回転寿司店と比べてもネタに遜色なく、鮮度とボリュームも良いと大評判です。

安さとネタの良さに圧倒される! イチオシの寿司を味わってみた

 設備の老朽化は否めませんが、威勢の良い板前さんの掛け声もあり、店内は活気に満ちていました。ほとんどのネタが1皿120円(税抜)または220円(税抜)で食べられますので、いちいち値段を気にせず、好きなネタを注文できるのがうれしいですね。

「マグロ」や「ホタテ」などの主要なネタは1皿120円。ネタの厚みもあって、シャリの握り方もバツグン。たしかに地元の人がヒミツにしておきたいのがわかります。他にも「いわし」、「さんま」など鮮度が命の青魚系も1皿120円で食べられるのです。

 すでに1貫食べてしまっていますが、イクラも2貫で220円。粒も大きく、皮もパリっと張っていて見事な光沢です。

 普段なら「甘エビ」を頼むところですが、「ボタンエビ」もなんと220円で食べられるので、なんのためらいもなく注文できました! 甘みがあり、身もプリプリ。これは幸せすぎます。

 今回注文した中で一番高額だったのが「大トロ」でしたが、それでも440円。とろけるような甘さですが、後味はしつこくなく、さらりとしています。鮮度の良さと目利きのスゴみが伺えました。

 寿司以外にも、120円で飲み放題の「ドリンクバー」があったり、「ソフトクリーム」(220円)があったり、子ども連れにも嬉しいサービスが満載でした。寿司以外のおすすめは「汁もの」で、「あら汁」と「かに汁」が1杯120円で注文できます。

「かに汁」は、カニの多さに驚き。身のしっかり詰まったカニの半身も入っていました! しかもその旨みが汁にしっかり溶けていて超濃い! 五臓六腑に染み渡りました。あぁ、車の運転がなければ、「かに汁」をアテに酒を1杯、飲みたいところです。

 安さだけでなく、ネタの鮮度もしっかり管理され、シャリでごまかさず、ネタも厚めにカットしていた点もかなり好印象でした。地元の人から熱烈に支持されているのも納得です。

 席の予約はできませんが、テイクアウト用の折は事前の電話注文が可能です。大通りなど札幌の中心からは少し離れていますが、近場に「北海道開拓の村」など観光スポットもありますので、ドライブがてらお腹を満たしに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

(撮影・文◎亀井亜衣子)

●SHOP DATA

くっちゃうぞ

住:北海道札幌市厚別区厚別西四条4-8
営:11:00~21:45(最終入店21:15、L.O.21:30)
TEL:011-895-6222
休:なし