50代からものは少なくすっきりと。「小さく暮らすコツ」殿堂入り記事まとめ
子育てもひと段落し始め、今後の人生の過ごし方を考え始める50代、60代。ESSEonlineのアンケートでも、老後はできる限り少ないものですっきりと暮らしたいという意見が多くありました。
ここでは、ESSEonlineで人気を集めた「50代、60代から小さく暮らすコツ」に関する記事をまとめてご紹介します。
不必要なものは手放して、少ないもので楽しく、シンプルに暮らす人が増えています。片づけや掃除の手間が減り、節約にもなると、いいことづくめ。
とはいえ、暮らしに必要なものは人それぞれ違うはず。自分自身の物差しで、ものを整理するのが大切です。「もたない暮らし」に関する著書が人気の60代ブロガー・ショコラさんは、自分らしく心地よく、小さな暮らしを実現しています。
「私にとって、本当に必要? ものに出合うたびに問いかけます。年を重ねて“私”を知ることで、その判断はより的確になりました。さらに、豊かに生きるうえで、本当に必要なものなんてごく少ないことにも気づけたのです」(ショコラさん)
・ひとつで何役も担ってくれるものを選ぶ
たとえば、ライティングビューロー。2年かけて、スペースに合うコンパクトなものを探しました。デスクであり、引き出しをもつ収納家具であり、お気に入りを見せる飾り棚。3つの役割を担ってくれることで、キャビネットと書きもの用に使っていたテーブルを手放せました。食器洗い洗剤のディスペンサーは、スポンジも収納できるものに。
・「あると便利」はなくても平気
「家で飲むコーヒーは、ほどほどのおいしさでかまわない」そう考えたショコラさんは、コーヒーメーカーを手放しました。
「本当においしいものを飲むなら外に行けばいいな、と気づいて。家ではドリップパックで十分です」
シニア向け団地にひとり暮らしをし、『おひとりさまのケチじょうず』『ケチじょうずは捨てじょうず』(ビジネス社刊)を上梓したエッセイストの小笠原洋子さん(71歳)は、1日1000円で暮らす倹約家で、とても充実した日々を送っています。
「ケチじょうず」とは本当のものの価値をわかって、節約できる人のこと。心豊かに、お金を賢く使って節約生活をするのはもちろんですが、さらに進める極意は「捨てること」にあると、小笠原さんは言います。
・上手なケチは「ため込まない」こと
「ケチ」というと、がっちりため込んで端からチビチビ使うイメージがあるかもしれません。…が、小笠原さんのご自宅は少ないものがすっきりと片づいて、いたってシンプル。画廊で働いていた頃に集めた、作家ものの陶芸作品や中東の真ちゅうの水差し、アジアの刺しゅう布のポシェットなどが部屋の一隅を飾っていたりもします。今の小笠原さんの暮らしにあるのは、
・生活に必要不可欠なもの
・厳選された「好きなもの」
の両方なのです。
・捨てれば片づく。片づけば捨てられる!
「掃除は一生続く家事、だと私は思っています。ものに占領されていたら部屋は狭くなるし、時間も動きも無駄が増えますよね」
かつて、小笠原さんも大きな家具をもっていましたが、引越し先の部屋に大きすぎる洋服ダンスが入らず、やむなく処分せざるを得なかった経験があります。それ以来、なるべく家具はもたない。もつとしても小さなもの、と決めたといいます。
タンスがなければ洋服を減らさざるを得なくなります。入れ物があるからものが増えるのだし、入りきらないものはいやでも処分を考えることに。その過程で、自分にとって必要なものと量を見直すきっかけにもなります。
今は家族がいても、配偶者との別れ、子どもの自立などで、いつか一人になる日が来るかも…。一度は想像したことがあるかもしれません。
夫の死に続き、子どもが自立して広い戸建てに一人暮らしをするようになった、シニアブロガーのりっつんさん(62歳)。36歳のときに当時38歳だった夫と死別。50歳のときに2人の息子が独立し、人生初となる一人暮らしを始めたりっつんさん。庭つきの戸建て4LDKで、一匹の猫と暮らしています。住み替えはせず、一人になった4LDKの家で「ダウンサイジング」を実行したそう。4LDKもある家での一人暮らしは、寂しくもあり、管理も大変だと思われますが…。
・ものを大幅に減らし、空室をつくる
「やはり覚悟していたとはいえ、夫、長男に続いて次男が就職で家から出ていったときは、大きな戸惑いがありました。これから先はもう話しかける人も食事をともにする人もいない。20年前からわが家に住み着いている猫はいますが、会話はできませんからね(笑)。それに、部屋は2つのフロアに4つもあります。一人で住むには広すぎるのはもちろん、管理も大変です」
そこでりっつんさんは、まずものを大幅に処分し、掃除しやすい“空室”をどんどんつくっていきました。
「夫の遺品も、2人の子どもたちが置いていった学習机や本棚なども潔く処分していきました。そうして残ったのは、1人につき段ボール1〜2箱分に収まる最低限のもの。これらを押し入れにコンパクトに収めたら、4LDKのうち2部屋を、普段まったく使わない“空室”状態にすることに成功。今は『2LDK』で暮らしているようなものです」
子育ても落ち着き老後が気になり始める50代は、暮らし方を見直すのにもちょうどよい時期。なかでも「子どもの手が離れたときに、ぜひ見直したい場所がキッチンの収納です」と話すのは、整理収納アドバイザーの小林志保さん。
自身もアラフィフ世代で、同居する70代の義母も使いやすい収納法を実践している小林さんが考える、50代からのキッチン収納の見直し方のポイントとは?
食器の見直し方は簡単。食器棚に入っているものをすべて出して、「日常で使うか使わないか」で分けていきます。
安いからと100円ショップで買ったもの、なにかの景品でもらったなどの食器は本当に今後も使っていくのかを自分自身で問いかけてみましょう。このとき「もしかしたら使うかもしれない」「壊れていないからもったいない」と思ったものは、お別れどき。
迷うときは「これから残りの人生は本当に好きなものとだけ暮らす」ということを意識してみて。1年以上使っていない食器は本当に好きなものなのか、思い出で取っておいたものは今もワクワクするのか、判断がつきやすくなると思います。
好きな服だけを収納してすっきりと心地よく保ちたいけれど、つい服や小物がぎゅうぎゅうづめになったり、物置きのようになりがちなクローゼット。
50歳を前に服のもち方やクローゼットのあり方を見直し、コンパクトで使いやすいクローゼットづくりを実現している、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さんに、そこにたどり着くまでの経緯と、使いやすくすっきりとしたクローゼットづくりのコツを教えてもらいました。
・43歳でたくさん持っていた過去の服とともに、執着も手放した
「振り返ると、服にまつわるターニングポイントは43歳でした。それまでは当時トレンドだった大人かわいい服が大好きで、かろうじて着られていた少し短い丈のパンツやスカートをたくさんもっていました」
「自分が変わってしまうこと」がとても怖くて、変わらないでいることに執着し悪あがきをしていた時期でもあった、と瀧本さんは振り返ります。
「仕事内容の変化やプライベートでは初孫が誕生したことで、『変わらないでいる』ことよりも『新しい自分に変化する』ことに考えが及ぶようになり、しがみついていた過去の服と過去の自分にさようならができました。いつか着られるかも。それを着ていた頃の自分のままでいたいと執着するよりも、今からどんな自分になっていきたいかと先を見つめるようになったことで、手放しが進んだのだと思っています。
ほかにも…
・取り出しやすく、しまいやすいを重視しするように
・過去の失敗を活かした服選び
・服の本来の目的を大切にし、服を循環させる
・着ていて気分が上がる服、今着られる服にアップデート
することで、体力的にも無理がきかなくなり始める50代以降でも使いやすい、コンパクトなクローゼットづくりをキープできています。
50代から本格的にミニマムな生活を始めたという、現在60代・カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんには、「不用品を手放し、本当に必要なものだけをもつ生活」が50代以降にもたらすメリットについて教えてもらいました。
片づけの最大のメリットは、必要としているものを、必要なタイミングですぐに取り出せることです。つまり、探しものをしなくてすむのです。ものが多すぎると、『確かにあるはずだけど、どこにしまったっけ』と、あれこれ引っぱり出して、探しまわるはめに。探しものをするのは非常にストレスだし、なにより時間がもったいない。不用品を捨てておけば、残り少ない人生の時間を探しものに費やさずにすみます。
ものが少なく片づけに時間をかけなくてよくなると、思い出の品をゆっくりと味わったり、地震の際にもケガをするリスクが減ります。足腰が弱くなっても部屋にものが少ないと動きやすく、さらに高齢になった際を見据えたダウンサイジングへも自然と移行できる、など、たくさんのメリットが期待できます。
50代は老後が気になったり、暮らし方を変えていく年代です。不要なものを処分してコンパクトな暮らしにシフトする人も。そこで、50代で引っ越し、20坪の平屋で夫婦2人暮らしをしている整理収納アドバイザーのRINさんに、不用なものを手放し、広いマンションを手放し、平家暮らしへ移行したきっかけについて伺いました。
・きっかけは50代から感じ始めた焦燥感
友人や夫から「子育てが終わったのだから、自分のやりたいことをやりなよ」と言われても、なにがやりたかったのかも分からない。長い間、仕事と家事を両立させて子育ても頑張ってきました。趣味も色々と手を出してやってきましたが、学生時代から続けてきたバレーボール以外は継続できたこともなく。そんな私のやりたいことってなに?
じつは、50年以上も生きてきて、本当に自分のやりたいことや、自分の大切にしたいことが分かっていなかったのです。子育てが終わってしまったことの寂しさや、自分の役割が終わってしまった虚しさを紛らわすために、なにかをしなくてはと焦っていました。
・介護の仕事で感じた片づけへの強い思い
同時に、その頃抱えていたのは「今のうちに身辺整理をやっておかなければ」という強い思いです。
私は、介護の仕事を20年以上しています。高齢者のお宅を訪問する機会が多いのですが、ものが多くて生活しづらくなったお宅を、たくさん見てきました。その方々も、片づけなくてはいけないと分かっていても、体力、気力ともに失われてしまって動けないのです。少しでもラクで軽やかな老後を送るために、元気で動けるうちにものを整理しておこうと思い、整理収納アドバイザーの勉強を始めました。
・不要なものを捨てたら居心地がいい家に
使っていないものや、処分に困ってとりあえずしまってあったものからどんどん処分していきました。
センスがないのに飾り立てていた棚や壁などのインテリア雑貨も、引き算しながらお気に入りだけを残していくと、部屋の居心地がとてもよくなりました。
<文/ESSEonline編集部>
ここでは、ESSEonlineで人気を集めた「50代、60代から小さく暮らすコツ」に関する記事をまとめてご紹介します。
50代60代70代の「すっきり小さく暮らすコツ」ESSEonline殿堂入り記事まとめ
●60代で一人暮らし。「私が本当に必要なもの」を残す方法
不必要なものは手放して、少ないもので楽しく、シンプルに暮らす人が増えています。片づけや掃除の手間が減り、節約にもなると、いいことづくめ。
とはいえ、暮らしに必要なものは人それぞれ違うはず。自分自身の物差しで、ものを整理するのが大切です。「もたない暮らし」に関する著書が人気の60代ブロガー・ショコラさんは、自分らしく心地よく、小さな暮らしを実現しています。
「私にとって、本当に必要? ものに出合うたびに問いかけます。年を重ねて“私”を知ることで、その判断はより的確になりました。さらに、豊かに生きるうえで、本当に必要なものなんてごく少ないことにも気づけたのです」(ショコラさん)
・ひとつで何役も担ってくれるものを選ぶ
たとえば、ライティングビューロー。2年かけて、スペースに合うコンパクトなものを探しました。デスクであり、引き出しをもつ収納家具であり、お気に入りを見せる飾り棚。3つの役割を担ってくれることで、キャビネットと書きもの用に使っていたテーブルを手放せました。食器洗い洗剤のディスペンサーは、スポンジも収納できるものに。
・「あると便利」はなくても平気
「家で飲むコーヒーは、ほどほどのおいしさでかまわない」そう考えたショコラさんは、コーヒーメーカーを手放しました。
「本当においしいものを飲むなら外に行けばいいな、と気づいて。家ではドリップパックで十分です」
●71歳、節約上手な一人暮らしが捨てたもの、残したもの
シニア向け団地にひとり暮らしをし、『おひとりさまのケチじょうず』『ケチじょうずは捨てじょうず』(ビジネス社刊)を上梓したエッセイストの小笠原洋子さん(71歳)は、1日1000円で暮らす倹約家で、とても充実した日々を送っています。
「ケチじょうず」とは本当のものの価値をわかって、節約できる人のこと。心豊かに、お金を賢く使って節約生活をするのはもちろんですが、さらに進める極意は「捨てること」にあると、小笠原さんは言います。
・上手なケチは「ため込まない」こと
「ケチ」というと、がっちりため込んで端からチビチビ使うイメージがあるかもしれません。…が、小笠原さんのご自宅は少ないものがすっきりと片づいて、いたってシンプル。画廊で働いていた頃に集めた、作家ものの陶芸作品や中東の真ちゅうの水差し、アジアの刺しゅう布のポシェットなどが部屋の一隅を飾っていたりもします。今の小笠原さんの暮らしにあるのは、
・生活に必要不可欠なもの
・厳選された「好きなもの」
の両方なのです。
・捨てれば片づく。片づけば捨てられる!
「掃除は一生続く家事、だと私は思っています。ものに占領されていたら部屋は狭くなるし、時間も動きも無駄が増えますよね」
かつて、小笠原さんも大きな家具をもっていましたが、引越し先の部屋に大きすぎる洋服ダンスが入らず、やむなく処分せざるを得なかった経験があります。それ以来、なるべく家具はもたない。もつとしても小さなもの、と決めたといいます。
タンスがなければ洋服を減らさざるを得なくなります。入れ物があるからものが増えるのだし、入りきらないものはいやでも処分を考えることに。その過程で、自分にとって必要なものと量を見直すきっかけにもなります。
●60代。住み替えはせず、一人になった4LDKの家で「ダウンサイジング」
今は家族がいても、配偶者との別れ、子どもの自立などで、いつか一人になる日が来るかも…。一度は想像したことがあるかもしれません。
夫の死に続き、子どもが自立して広い戸建てに一人暮らしをするようになった、シニアブロガーのりっつんさん(62歳)。36歳のときに当時38歳だった夫と死別。50歳のときに2人の息子が独立し、人生初となる一人暮らしを始めたりっつんさん。庭つきの戸建て4LDKで、一匹の猫と暮らしています。住み替えはせず、一人になった4LDKの家で「ダウンサイジング」を実行したそう。4LDKもある家での一人暮らしは、寂しくもあり、管理も大変だと思われますが…。
・ものを大幅に減らし、空室をつくる
「やはり覚悟していたとはいえ、夫、長男に続いて次男が就職で家から出ていったときは、大きな戸惑いがありました。これから先はもう話しかける人も食事をともにする人もいない。20年前からわが家に住み着いている猫はいますが、会話はできませんからね(笑)。それに、部屋は2つのフロアに4つもあります。一人で住むには広すぎるのはもちろん、管理も大変です」
そこでりっつんさんは、まずものを大幅に処分し、掃除しやすい“空室”をどんどんつくっていきました。
「夫の遺品も、2人の子どもたちが置いていった学習机や本棚なども潔く処分していきました。そうして残ったのは、1人につき段ボール1〜2箱分に収まる最低限のもの。これらを押し入れにコンパクトに収めたら、4LDKのうち2部屋を、普段まったく使わない“空室”状態にすることに成功。今は『2LDK』で暮らしているようなものです」
●50代はキッチンを見直すいい機会。暮らしにあった分量、収納法へシフトを
子育ても落ち着き老後が気になり始める50代は、暮らし方を見直すのにもちょうどよい時期。なかでも「子どもの手が離れたときに、ぜひ見直したい場所がキッチンの収納です」と話すのは、整理収納アドバイザーの小林志保さん。
自身もアラフィフ世代で、同居する70代の義母も使いやすい収納法を実践している小林さんが考える、50代からのキッチン収納の見直し方のポイントとは?
<50代からのキッチンの見直し方>
・まずは食器の数を見直す
・食器棚の収納は、よく使うものを中段に
・調理器具は動線を意識して
・70代以上になっても使いやすいしまい方にする
・まずは食器の数を見直す
・食器棚の収納は、よく使うものを中段に
・調理器具は動線を意識して
・70代以上になっても使いやすいしまい方にする
食器の見直し方は簡単。食器棚に入っているものをすべて出して、「日常で使うか使わないか」で分けていきます。
安いからと100円ショップで買ったもの、なにかの景品でもらったなどの食器は本当に今後も使っていくのかを自分自身で問いかけてみましょう。このとき「もしかしたら使うかもしれない」「壊れていないからもったいない」と思ったものは、お別れどき。
迷うときは「これから残りの人生は本当に好きなものとだけ暮らす」ということを意識してみて。1年以上使っていない食器は本当に好きなものなのか、思い出で取っておいたものは今もワクワクするのか、判断がつきやすくなると思います。
●50代からの暮らしを楽にするコンパクトクローゼットのつくり方
好きな服だけを収納してすっきりと心地よく保ちたいけれど、つい服や小物がぎゅうぎゅうづめになったり、物置きのようになりがちなクローゼット。
50歳を前に服のもち方やクローゼットのあり方を見直し、コンパクトで使いやすいクローゼットづくりを実現している、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さんに、そこにたどり着くまでの経緯と、使いやすくすっきりとしたクローゼットづくりのコツを教えてもらいました。
・43歳でたくさん持っていた過去の服とともに、執着も手放した
「振り返ると、服にまつわるターニングポイントは43歳でした。それまでは当時トレンドだった大人かわいい服が大好きで、かろうじて着られていた少し短い丈のパンツやスカートをたくさんもっていました」
「自分が変わってしまうこと」がとても怖くて、変わらないでいることに執着し悪あがきをしていた時期でもあった、と瀧本さんは振り返ります。
「仕事内容の変化やプライベートでは初孫が誕生したことで、『変わらないでいる』ことよりも『新しい自分に変化する』ことに考えが及ぶようになり、しがみついていた過去の服と過去の自分にさようならができました。いつか着られるかも。それを着ていた頃の自分のままでいたいと執着するよりも、今からどんな自分になっていきたいかと先を見つめるようになったことで、手放しが進んだのだと思っています。
ほかにも…
・取り出しやすく、しまいやすいを重視しするように
・過去の失敗を活かした服選び
・服の本来の目的を大切にし、服を循環させる
・着ていて気分が上がる服、今着られる服にアップデート
することで、体力的にも無理がきかなくなり始める50代以降でも使いやすい、コンパクトなクローゼットづくりをキープできています。
●50代からものを減らした方がいい5つの理由
50代から本格的にミニマムな生活を始めたという、現在60代・カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんには、「不用品を手放し、本当に必要なものだけをもつ生活」が50代以降にもたらすメリットについて教えてもらいました。
<50代から少ないもので暮らすメリット>
・1:必要なものをさっと取り出せる
・2:思い出を楽しむことができる
・3:地震対策になる
・4:動きやすい空間になる
・5:本格的なダウンサイジングの備えに
・1:必要なものをさっと取り出せる
・2:思い出を楽しむことができる
・3:地震対策になる
・4:動きやすい空間になる
・5:本格的なダウンサイジングの備えに
片づけの最大のメリットは、必要としているものを、必要なタイミングですぐに取り出せることです。つまり、探しものをしなくてすむのです。ものが多すぎると、『確かにあるはずだけど、どこにしまったっけ』と、あれこれ引っぱり出して、探しまわるはめに。探しものをするのは非常にストレスだし、なにより時間がもったいない。不用品を捨てておけば、残り少ない人生の時間を探しものに費やさずにすみます。
ものが少なく片づけに時間をかけなくてよくなると、思い出の品をゆっくりと味わったり、地震の際にもケガをするリスクが減ります。足腰が弱くなっても部屋にものが少ないと動きやすく、さらに高齢になった際を見据えたダウンサイジングへも自然と移行できる、など、たくさんのメリットが期待できます。
●50代で平家に引っ越し。ものを減らしたことで心も体もラクに
50代は老後が気になったり、暮らし方を変えていく年代です。不要なものを処分してコンパクトな暮らしにシフトする人も。そこで、50代で引っ越し、20坪の平屋で夫婦2人暮らしをしている整理収納アドバイザーのRINさんに、不用なものを手放し、広いマンションを手放し、平家暮らしへ移行したきっかけについて伺いました。
・きっかけは50代から感じ始めた焦燥感
友人や夫から「子育てが終わったのだから、自分のやりたいことをやりなよ」と言われても、なにがやりたかったのかも分からない。長い間、仕事と家事を両立させて子育ても頑張ってきました。趣味も色々と手を出してやってきましたが、学生時代から続けてきたバレーボール以外は継続できたこともなく。そんな私のやりたいことってなに?
じつは、50年以上も生きてきて、本当に自分のやりたいことや、自分の大切にしたいことが分かっていなかったのです。子育てが終わってしまったことの寂しさや、自分の役割が終わってしまった虚しさを紛らわすために、なにかをしなくてはと焦っていました。
・介護の仕事で感じた片づけへの強い思い
同時に、その頃抱えていたのは「今のうちに身辺整理をやっておかなければ」という強い思いです。
私は、介護の仕事を20年以上しています。高齢者のお宅を訪問する機会が多いのですが、ものが多くて生活しづらくなったお宅を、たくさん見てきました。その方々も、片づけなくてはいけないと分かっていても、体力、気力ともに失われてしまって動けないのです。少しでもラクで軽やかな老後を送るために、元気で動けるうちにものを整理しておこうと思い、整理収納アドバイザーの勉強を始めました。
・不要なものを捨てたら居心地がいい家に
使っていないものや、処分に困ってとりあえずしまってあったものからどんどん処分していきました。
センスがないのに飾り立てていた棚や壁などのインテリア雑貨も、引き算しながらお気に入りだけを残していくと、部屋の居心地がとてもよくなりました。
<文/ESSEonline編集部>