青春18きっぷ」を使った旅行に関するアンケートを実施。回答者からは、様々な旅の思い出が寄せられました。

トラブルも出会いも「思い出」に

「乗りものニュース」では2021年8月12日(木)から13日(金)にかけて、「青春18きっぷ」を使った旅行に関するアンケートを実施。1356人から回答が集まりました。


東海道本線の静岡地区を走る211系電車(恵 知仁撮影)。

 アンケートでは、回答者のこれまでの「青春18きっぷ」を使った旅の思い出を聞きました。ここでは714人から寄せられた回答を抜粋して紹介します。

列車の思い出

・「ムーンライトながら」「ムーンライト九州」など色々なムーンライトに乗って色々な町を見て、電車に乗って色々な方とお話しできた思い出があります。(男性、35〜39歳)
・「ムーンライトながら」を使って1日で神奈川県から佐賀まで行ったこと。「ムーンライトながら」廃止で18きっぷ1枚で移動できる範囲が狭まってしまったことや、関東から朝早く関西方面の目的地にたどり着けなくなってしまったことは非常に痛い。(男性、20〜24歳)
・東北の「きらきらうえつ」で新潟から酒田へ行ったこと。「マリンライナー」で岡山から四国へ行ったこと。九州の「シーサイドライナー」に乗ったこと。(女性、50〜54歳)
・昔だと421Mで上諏訪駅での温泉(足湯ではない)、最近だと「ムーンライト信州」を使って大糸線沿いの温泉での朝湯も良かった記憶があります。(男性、50〜54歳)

ここに行きました

・大阪まで12時間かけて青春18きっぷを使って旅行した。(男性、〜19歳)
・関西旅行とその帰りに使いました。色々見られて、撮れてとても楽しかったです!(男性、〜19歳)
・整備新幹線の開通前、名古屋から青森まで東北一周しました。(男性、45〜49歳)
・大学のゼミ合宿で、水戸のメンバーと自分が住んでいる茨城北部〜仙台で合流し、あとはひたすら青森まで……まるまる1日がかりだけど楽しかったです。さらにフェリーで目的地の函館まで。学生だからこそできる旅だなーと思いましたね。(女性、40〜44歳)
・冬の話になりますが、何年間か有給消化を兼ねて年末クリスマス過ぎから休みを取り、毎年経路を変えて東京から札幌を目指しました。大晦日に札幌駅に降り立ち、当時はその晩のカウントダウンや北海道神宮に初詣に出かけました。(男性、50〜54歳)
・大学時代に松本から宗谷岬まで行ってきました。最後、帰宅日に間に合わせるため、「日本海」に乗ったのがいい思い出です。(男性、45〜49歳)
・高校に入る直前の春、京都から東京まで、両親は新幹線で行ってもらって自分は18きっぷで行きました。8時間くらいかかりましたが体感は4時間くらいでした。とても楽しい思い出となりました。(男性、20〜24歳)

旅にトラブルはつきもの?

 旅をしていると、予期せぬトラブルがどうしても起こってしまいます。多くの人は、そのトラブルも後に良い思い出となっているようです。

トラブル編

・寝過ごして計画通りに行かなかったこと! 荷物棚にお土産を忘れて焦ったこと! 盛岡駅でICOCAを忘れてしまい青森駅で気づいて仙台の忘れ物センターに電話かけまくったこと。(男性、35〜39歳)
・夏の18きっぷシーズンに、「ムーンライトながら」に乗って豊橋まで行ったところで、いわゆる「東海豪雨」の影響で運転打ち切りになってしまった。同駅で情報を集めながら、その後の行程をいろいろ考え、新幹線で名駅へ。そこで在来線の再開を待ち、予定よりだいぶ遅れたものの目的地まで行けた時は普段以上の達成感だった。(男性、45〜49歳)
・夏の山陰線。本数が少なく、長門市では接続に1時間半近くの待ち時間だったのに、益田ではわずか数分。しかも列車が遅れてしまい、便所使用停止中の車両には正直苦労させられました。それも今となっては良い思い出です。(男性、50〜54歳)
・大垣夜行時代に遠征で18きっぷ組と夜行バス組で別れて東京から広島遠征を計画したのですが、まさかの当日に夜行バスがバストラブルで運休に。急遽品川駅に合流し、30人規模で18きっぷ使い広島遠征して楽しく車内を過ごしたんですが……。帰りはさすがに疲れたらしく、10人除き新幹線手配して帰って行ったのはいい思い出です。(男性、40〜44歳)

青春18きっぷ」の使い道

・ライブの遠征に使いました。(男性、45〜49歳)
・音楽サークルの仲間と遠方にレコードを買いに行ったり、フェスに行くため使ってのんびり旅をしていた。(女性、30〜34歳)
・鉄印帳めぐりに活用しています。(男性、40〜44歳)
・18きっぷを使って推しのコンサートに何回も行った。(女性、20〜24歳)
・友人と大学の卒業旅行を兼ねて宮島まで行きました。宿で食べた牡蠣が美味しくて、それまで苦手でしたが今では普通に食べられるようになりました。(男性、35〜39歳)
・大きな病気をして「やり残しのない人生を」と思い立ち、「青春18きっぷ」で旅に出ることにしました。かつて読んだ小説の舞台を巡ったり、旧友と四半世紀ぶりに会ったり……で、47都道府県踏破を達成することができました(18きっぷだけではありませんが)。今はYouTubeを観ながら次の旅を計画することがライフワークになっています。(女性、55〜59歳)
・遠距離の彼女に会うために東京〜大阪間でよく使いました!(男性、20〜24歳)
・残り1日分をどうやって消費しようと考えた結果、東海道線を全区間1日で往復しようと計画した事がある。神戸に40分滞在できるのは意外でした。(男性、20〜24歳)
・松坂の甲子園に夜勤明けで観戦。(男性、45〜49歳)
・小倉競馬場で小倉記念を見て、鈍行を乗り継いで1週間後に函館競馬場の函館記念を見た。(男性、55〜59歳)

予期せぬ出会いも旅の楽しみ

 旅先での人との出会いも、旅の魅力の一つです。そんな回答も多く寄せられました。

旅は道連れ

・ボックス席に座ってたら見ず知らずのおじさんに飲み物をもらった。(男性、25〜29歳)
・「ムーンライトながら」で隣に座った小学生の翌日の乗り鉄計画で盛り上がった。(男性、40〜44歳)
・「ムーンライトながら」で名前も知らないたまたま隣り合わせた兵庫県の学生と東京に到着後、築地で朝ごはんを驕ってそのままそこで別れた。(男性、50〜54歳)
・2020年春、長崎から東京まで4日かけて青春18きっぷを使いました。新型コロナウイルス蔓延直前で、今思えば最後の「平和だった日常」を味わうことができた貴重な機会でした。ローカル線で隣席に座った近所の方と何気なく話した会話のひとつひとつが楽しく、貴重な思い出です。体力面で同様の旅行ができるかはわかりませんが、また同様に「何気なく旅行に行き地元の人と何気なく会話できる日常」が戻ってくることが恋しいです。(男性、20〜24歳)
・中学生の頃、「ムーンライト九州」の車中で出会った人と未だに付き合いが続いている。(男性、35〜39歳)
・8年前に大学の卒業旅行で利用。当時、大雨で高山本線が大幅に遅延していたため、富山から下呂に向かう途中、猪谷駅で1時間以上足止めされたものの、そこで居合わせた18キッパーの方と駅で楽しく談笑しながら旅の思い出を語り合うことができた。結局、下呂に着いたのは日付が変わった頃だったが、それまで一期一会のふれあいができたことがとても強く印象に残っている。(男性、30〜34歳)
・途中で乗り換えても同じメンバー(知らない人)がいて、無言の仲間意識が芽生える感じがたまらない。(男性、35〜39歳)
・東京から博多を目指していた初日、何度乗り換えても同じ電車になる方がいらっしゃいました。ついには終電の列車でも一緒で、こちらかお声かけして旅の話で盛り上がり、終着広島で一緒に夕飯にお好み焼きを食べに行きました。(男性、30〜34歳)

当時だからこそ……

・小学生の夏休みに、父と一緒に大阪までの旅行で使いました。初めて見る景色にワクワクしましたが、かなり長時間座りっぱなしだったのでお尻が痛くなったことを覚えています。(男性、25〜29歳)
・大垣夜行0泊2日の大阪日帰り旅行。さすがに疲れました。(男性、50〜54歳)
・ムーンライトながら、深夜バス、ムーンライト九州を使って、出雲大社・太宰府天満宮・京都を訪ねたことかあります。ホテル泊は一泊で、基本車中泊でした。今となっては体力も落ちたので、こんな旅もできないでしょう。(男性、35〜39歳)
・当時住んでいた名古屋から実家のある札幌まで18きっぷを使って帰省しました。途中で宿泊したりもしましたが、体力あったんだなぁと懐かしく思いました。(女性、50〜54歳)
・母と二人で福井県まで旅行しました。後にも先にこれが最後の旅行になりました。(女性、60〜64歳)
・小学生の息子と2人旅。広島で平和学習と日本の広さを感じた旅。地元の居酒屋さんでお酒とジュースで乾杯して、お店の親父さんと話しして、息子にはキツかったと思うけど、何か残ったと思います。(男性、40〜44歳)
・北海道より、今年50才ですが、学生時代複数回使いました。今は、北海道内、夜行急行も全廃で寂しい限りです。せめて、学生さん向けに「新幹線特急ワープ」の格安切符を販売してみてはいかがでしょうか。将来の固定客獲得のためにも。オプション3回までで○○円プラスとか。若い頃の思い出作りは大切だと思います。JR側の経費を鑑みますと、夜行廃止の波は仕方ない気がしますね。(男性、50〜54歳)
青春18きっぷはこれからも残り続けてほしいですね。(男性、45〜49歳)

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青春18きっぷ」は、JR全線の普通列車が乗り放題になるきっぷです。学生の長期休みに合わせて、発売・利用期間は夏休み、冬休み、春休みに設定されています。1枚1万2050円で5日間(人)有効。普通列車を乗り継げば、1日あたり2410円で長距離を移動できるのが特長です。

アンケート実施概要
・調査期間:2021年8月12日(木)正午頃から13日(金)正午頃まで
・調査方法:Questantのシステムを利用して調査
・対象:「乗りものニュース」のSNS(Twitter、Facebook)のフォロワーなど
・有効回答数:1356