リビングに散らかりがちなもの。テレビやエアコンのリモコン、読みかけの本や雑誌、整理しかけの書類…。そのどれもをデジタルで一括管理すれば、ものを探したり片づけたりする手間もなくなり、暮らしが便利に!
そんな生活を実践しているのが、デジタルミニマリスト・あやじまさん。ものを“持たない”ことで手に入れたすっきり暮らしを紹介します。


「“持たない”ことは快適に暮らす手段です」

デジタルツールでものをスリム化して身軽に暮らす



夫の赴任に同行したアメリカ生活で“持たない暮らし”の快適さに目覚めて以来、自分らしいミニマルな暮らしを実践しているあやじまさん。デジタルの力を最大限利用することで、部屋を占領していたあれこれが姿を消し、家じゅうがすっきり快適な空間へと進化を遂げました。

「絶対に必要だと思い込んでいるものも、アプリや家電などのデジタルツールを活用すれば簡単にスリム化が可能です。何役もこなしてくれるから、置き場所や収納に悩んだり、手入れをしたりする必要もなくなって。そのうえ、トータルでコストダウンに。ますますおトクでラクなんです(笑)」

身軽に暮らすことで、収納や家事の手間が減り、家計管理もラクに。その分、自分や夫婦の時間をより楽しめるようになったと言います。
「ものを減らすことは目的ではなく手段。生活の質が上がっていくほどに、穏やかな自分になれるのを感じています」

●出しっぱなしを防止するためにリモコンはスマホで管理





リモコンの撤廃で部屋がすっきり
置き場所にも困り、部屋をごちゃつかせて見せるリモコン類は撤廃。「スマートリモコンを導入し、エアコンや照明機器のリモコンをスマホに集約。スマートスピーカーとリンクさせ、声だけで操作できるようにしました」

<スマートリモコン「NatureRemo」>


照明もエアコンもテレビもコレ1台で操作できます。


「NatureRemo」は、一般的な赤外線方式のリモコンを備えた家電ならメーカーを問わず対応するすぐれもの。

<スマートスピーカー>


さらに、Google Homeと連携させて音声入力も可能に。


「ねえGoogle、タイマー5分セットして」

リモコン操作だけでなく、タイマーセットやきれた調味料をスマホにメモするのも音声で完結します。

●雑誌はサブスク、本は電子書籍でものを増やさない





本棚はあえて持たず、本や雑誌はデジタルで楽しむ
あやじまさんの家には本棚はなし。かさばる本は、大切なもの数冊のみ残して一気に手放しました。「電子書籍にシフトし、雑誌は月額418円で読み放題の楽天マガジンを利用。ガイドブックも読めるので、旅は手ぶらです!」


手持ちの本はこれだけ!

●一時的に必要なものはレンタルサービスを利用する




リモートワーク用デスクとチェアは月額約3000円

金銭面や手放す手間を考えてもメリット大
夫の期間限定の在宅勤務に伴い急きょ必要になったデスクセットは、ネットのレンタルサービスで調達。「とくにオフィスチェアは買うと高額。レンタルならお手軽価格で試すことができ、捨てる手間や費用もかかりません。

●夫婦の予定はアプリで共有してカレンダーいらず





スマホ1台で夫婦の予定を管理
お互いのスケジュールは「Googleカレンダー」で管理。「伝え忘れて困ることもなくなり、なにより部屋からカレンダーやメモなどの紙類を一掃できました」。手帳も持たず、身軽度はますますアップ。

●パスワードはオンライン管理にして紙の書類を削減




紙で残す書類は厳選

デジタルにするもの、紙で残すものは用途別に分ける
書類を減らすため導入したのがパスワード管理アプリ「Bitwarden」。いくつものパスワードを安全&簡単に記録できます。「デジタル化を進める一方で夫も参照する書類などは共有しやすい紙のまま残すなど、用途ごとにアナログも併用」

●買い物はスマホ1つでOK!バッグの中もミニマル化




スマホケースに、クレジットカードと予備の現金を入れれば、どんなお出かけにも対応。「少ない荷物で快適に。支払いはクレカかスマホ決済。記録が残り、家計管理もアプリで自動化できます」。内側に鏡をはって身だしなみチェックに。

毎日の暮らしにデジタルの便利さを取り入れると、ものが減らせたり、収納や家事の手間が省けたりとメリットがたくさん! すっきりスマートな暮らしと部屋を手に入れてみませんか?

<撮影/村林千賀子 間取り図/片山智恵 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【あやじまさん】(東京都・34歳)



夫と2人暮らしで、現在第一子妊娠中。デジタルミニマリスト。インスタグラム(@aya.jima
)などで身軽に暮らすコツを発信中。近著は『ミニマリストスマホの中を片付ける
』(KADOKAWA刊)