一部コンビニエンスストアで先行販売されていた、カンロが提供する新感覚なお菓子『マロッシュ』が6月8日から全国販売を開始した。マロッシュは食べているうちにマシュマロみたいな食感になっていく不思議なグミである。

お菓子大好きライターであるモトタキ記者が制作秘話をお伝えする。

飴やグミのカンロがマシュマロ市場に進出!『マロッシュ』開発の裏側

カンロといえば飴やグミでおなじみ。しかし、今回カンロが挑戦した商品はBBQなどでよく食べられる「マシュマロ」。カンロがマシュマロ商品を発売するのは今回が初めてである。なぜマシュマロだったのだろうか?

近年の飴菓子市場の売上推移は、コロナの影響によって多少減少したものの、右肩上がりで順調であった。飴菓子とはハードキャンディやグミキャンディ、マシュマロ他を指した言葉だ。

カンロはハードキャンディやグミを中心に展開する菓子メーカーだ。近年ではグミの売上が拡大中である。2002年に『ピュレグミ』で大人女性ユーザーを獲得し、2013年には『カンデミーナ』で男性ユーザーを獲得。昨年2020年には『あそぼん!グミ』を発売し親子ユーザーの獲得にも成功した経緯がある。

一方、現状としてマシュマロの市場は安定して推移しているが、新たなニーズが満たされていない。いわゆる停滞品目であり、新機軸を打ち出すことで成長できる可能性がある。ここで戦える商品はどんなものがあるのか。

スペックと情緒面からマシュマロとグミの要素を解析すれば、それぞれ触れられていない領域がある。そこを目指した新マシュマロを生み出せばよい。「味わい」「食感」「形」「情緒」の四要素において明確な在り方が見えてくる。

マシュマロは製菓材料としてはコロナ禍において需要が伸びたが、メインの需要であるBBQ需要が大幅に下がってしまった。ファミリー消費から個人消費へ、非日常なイベント消費から日常的な消費へと価値の変化を目指したい。

そうした経緯で生まれたのがマロッシュである。最初はグミのような弾力のある食感、最後はマシュマロのようなふわふわした食感に変化するという、グミを作るメーカーだからこそ生み出せる新食感を開発。

噂の不思議な食感とはどんなものか、実際にマロッシュを食べてみた。

『マロッシュ』を食べてみた

梱包された状態からも中のマロッシュ自体が見えているのはよい。アイコニックなデザインがちらりと見える。これを見た瞬間に「マシュマロじゃん」と直感的に理解する人はいなさそうだ。

内容量は50グラムで意外とたっぷりである。ひとつひとつが噛みごたえがあるので、十分楽しめる量である。

いざ、「レモンスカッシュ味」を実食。まずはコーティングされたパウダーのざらりとした舌触りと爽やかなレモンスカッシュの味わいを楽しめる。グッと噛みしめればモチっとする食感で、15秒間、口の中で楽しめばマシュマロのようなふわふわな食感へと変わるのが楽しい。

レモンの味わいは程よく酸味が効いていて、刺激が強すぎるわけでもなく心地よい。

続いて「グレープソーダ味」を実食。レモンよりも果物の味わいがあり、グレープはしっかりと後味として残る。パウダーのソーダ的な爽やかさがほどよく混じってよい。

先行販売では「グレープソーダ味」のほうが人気が高く、想定していた売上額のなんと6.8倍の嬉しい大誤算が出るほどの大人気商品だ。今後、全国展開でも人気はそのまま継続するか気になるところだ。

なお、今後も様々な新味が試行錯誤されている最中だそう。面白い味わいの新商品の登場にも期待してみたい。

CMで15秒チャレンジに挑戦

【マロッシュ】15秒でマシュマロになるグミ?(YouTube)
https://youtu.be/v1v1wy-zJjo

俳優・柄本佑さんによるウェブCMの放送も開始。変幻自在なカメレオン俳優である柄本佑さんのイメージが、食感が変化していくマロッシュとマッチしているからこその起用だという。

マロッシュを用意しておけばマロッシュ計測官となった柄本佑さんに15秒を測ってもらうことができちゃうので、一度見に行ってみるのも一興だ。