キャッシュレス決済のなかでも人気が高いタッチ決済

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 新しい生活様式の中でも、キャッシュレス決済が重要なポジションにつきつつある。SquareとMMD研究所の「【第1弾】実店舗における消費者のキャッシュレス決済利用動向調査(2020年11月)」によると、「現金のみ対応の店舗だったため、店舗に行くのをやめたことがある」は32%。もはや消費行動を左右する要素だ。

 同調査からは、実店舗で今後普及して欲しいキャッシュレス決済として、「ICチップ、タッチ決済対応マーク両方があるタイプ」が41%でトップに立ったことも分かった。

 タッチ決済は、自らのクレジットカードスマートフォン以外触らずに非接触で決済できる手段。新型コロナウイルスの影響で消費者は、接触機会が少ないという「安心」、暗証番号やサインが必要ないという「安全」、レジに並ぶ時間が少ない「スピーディ」の3点を大切にしているという。

 こうした流れから、日本におけるタッチ決済の活躍も増えている。ビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)によると、タッチ決済対応端末台数は18〜20年の2年間で約11倍に、特に直近1年で急増。それに伴って、タッチ決済の取引件数の伸びは19〜20年にかけて12倍以上に増えた。

 利用シーン別に20年1〜6月と7〜12月を比較すると、ファーストフード/ファミリーレストランが3倍、ドラッグストア/薬局が8倍、公共/政府(含む郵便局)が21倍と、日常に溶け込み始めている様子がうかがえた。

 同様の流れは世界全体にもある。「The 2021 Global Payments Report by Worldpay from FIS」の調査では、現金支払いが世界規模で10%減少。Visaのタッチ決済が占める割合は、43%(VisaNet 2020年9月末時点)となった。また、74%の中小事業者はワクチン普及後でも、消費者が決済に「安心」「安全」「スピーディ」を求め、タッチ決済のニーズは高いと予想している。 たとえ現金のみ対応だったとしても人気が衰えない店舗や駅などの施設はあるはずだが、コロナ対策を実現しつつ機会損失を防ぐ、あるいは集客するためにタッチ決済を導入するのも一つの手といえる。政府が掲げるキャッシュレス社会を実現するのであれば、今後は導入しやすい環境作りが求められそうだ。(BCN・南雲 亮平)