サーキット専用はセレブ御用達!? マクラーレン「720S GT3X」誕生

写真拡大 (全3枚)

スーパースポーツはサーキットで愉しむしかない

 高性能を極めたともいえる現代の最新スーパースポーツカーの走りをフルに満喫するには、そのステージにはサーキットを選ばなければならないだろうか。

 この答えは、「イエス」ということになるだろう。

【画像】サーキット専用セレブの趣味クルマ「720S GT3X」をチェック!(5枚)

 最近スーパースポーツカー・メーカーの各社から、サーキット走行にターゲットを定めたニューモデルが続々と誕生している。先日マクラーレン・オートモーティブから発表された「720S GT3X」も、そのひとつだ。

●どうしてレース参戦できないサーキット専用車をつくるのか?

外観ではリアウイングやディフューザーがさらに大型化された、GT3エアロパッケージを装着

 オンロードを走行するためのレギュレーションにも、レースに参加するためのレギュレーションにも対応しない、ただサーキットを走るだけのためのモデル。

 そのコンセプトを最初に現実にしてみせたのは、「FXX」を投じたフェラーリだった。

 フェラーリはこのFXXを購入した選ばれたオーナーに、カスタマー・テストドライバーの称号を与え、その後のクルマ作りにFXXのサーキット走行データを大いに活用した。

 一方でオーナーは、最上のホスピタリティのもとで、FXXのドライブを世界各国のサーキットで楽しむことができたのだから、これは一挙両得にほかならなかった。

 今回マクラーレンが、そのような仕組みを構築しているのかどうかは不明ながら、サーキット走行専用車としてデビューを果たした720S GT3Xは非常に魅力的なメカニズムとスペックを持つモデルに仕上げられている。

「GT3」よりも高価な趣味のクルマとは

 リアミッドに搭載されるエンジンは、4リッターV型8気筒ツインターボと基本的な仕様は変わらないものの、最高出力は通常時の710psから、さらに「プッシュ・トゥ・パス」スイッチを押すことで、30psのエクストラを得ることが可能なシステムになっている。

 つまり最高で740psのパワーが、V型8気筒ユニットから発揮される計算になる。そのためにタービンそのものはもちろんのこと、吸気システムや冷却システムも設計が一新されている。

●レギュレーションから解き放たれた趣味のクルマ

「720S GT3X」は、レース仕様の「GT3」よりさらに高価なプライスが設定される可能性が高い

 720S GT3Xでは、「モノケージII」と呼ばれるカーボンモノコックを基本構造体とすることは変わらない。

 さらに新たな補強が施されているのかどうかに関しては、現在の段階では正式な発表はないが、キャビンには専用デザインのロールケージが装備されており、それだけでもさらなる剛性確保には大きな効果はあるだろう。

 オプションで助手席を装着できるのも興味深い。

 外観ではリアウイングやディフューザーがさらに大型化された、GT3エアロパッケージを装着。「GT3」以上のダウンフォースが得られているのは間違いのないところだ。

 高速域では、まさにエアロダイナミクスで走る現代の最新GTカーの走りを体験することもできるだろう。

 前後のサスペンションは、マクラーレン伝統のアクティブスプリングをそのまま継承したもの。もちろんドライバー自身によるセッティングも4段階で変更可能とされている。

 トラクションコントロールやABSは、キャビンからの調節が可能だ。また、前後のホイールはセンターロック式、ホイールハブもレース仕様で、エアジャッキシステムも搭載されている。

* * *

 720S GT3Xの登場で、マクラーレンの選択肢はさらに多彩なものになった。サーキット走行を本格的に楽しみたいというカスタマーには、720S GT3Xはベストモデルといえるのだが、問題はそのプライス。

 どうやらレース仕様のGT3より、さらに高価なプライスが設定される可能性が高いのだという。