単純な省略から凝ったものまで!

 車名はそのクルマのキャラクターをひと言で表す大切なもの。それだけに各メーカーは知恵を絞りまくって付けるのだが、ひとつの形式としてあるのがアルファベットによるもの。響きで伝わってくるとはいえ、よくよく考えてみると意味はわからないものがほとんどだ。そこで今回はまず現行モデルでアルファベットの車名の意味を調べてみた(レクサスは大量すぎるのでまた別の機会に)。

1)トヨタC-HR

 コンパクト・ハイ・ライダー、クーペ・ハイ・ライダーのふたつの意味があるという珍しいパターン。ちなみにカローラやカリーナ、セリカなど、トヨタの王道である「Cから始まる車名」だが、最近では少ないので「C」頭の貴重な例でもある。

2)トヨタRAV4

 もともとはレクリエーション・アクティブ・ビークル・4ホイールドライブの略。それが現行型ではロバスト・アキュレート・ビークル・ウィズ・4ホイールドライブの略に変わっているという、これまた珍しい例だ。ちなみに意味は「SUVらしい力強さと、使用性へのきめ細やかな配慮を兼ね備えた4WD」。

3)日産GT-R

 改めて解説する必要もないが、GTはグランツーリスモで、Rはレーシーなどを指す。

4)日産NV/NT

 日産の商用車系は現在NVの後ろに車格を表す数字が付くが、NVは日産バンの略でそのまんま。NTも簡単で日産トラックの略。

5)ホンダNSX

 ニュー・スポーツカーの略に、未知数のXをプラスしたもの。そのため、プロトタイプではNS-Xと表記されていた。

6)ホンダCR-V

 コンフォータブル・ランナバウト・ビークルの略で、初代はコンパクトだったことから、ランナバウトが入っている。

7)ホンダN(シリーズ)

 現在のNシリーズのNは乗り物の頭文字。ルーツのN360からの継承とされているが、当時のことは不明とされている。

ダジャレが車名になっているモデルも!

8)三菱RVR

 レクリエーション・ビークル・ランナーの略で、1990年代のRVブームに登場したモデルならではの印象だ。

9)三菱eK

 エクセレント・Kカーの略に、良い軽を掛けている。日本車の場合、「アルトがアルト」、「ワゴンRであーる」などダジャレ系は意外にあったりする。

10)三菱i

 英語での自分や愛、イノベーション、イメージなど、意味はいろいろ。あえてひとつにしないことで、想像力をかきたてている。

11)マツダCX(シリーズ)

 マツダのSUVシリーズに付くが、クロスオーバーを略したというか、モチーフにしていて、意外にあっさり系。ちなみにRX-7などのRXは、Rがロータリーで、Xは未来を表していて、似ているようでかなり違う。

12)スバルBRZ

 ボクサーエンジン、リヤ駆動、究極(ゼニス)を表している。スバルらしい車名だ。

13)スバルXV

 クロスオーバー・ビークルを表しているが、Xは略語ではなくその形から来ている。

14)スズキSX4

 Sはスポーツで、Xは「スポーツコンパクトカーの革新」と「SUVの伝統」をクロスオーバーしていることを表している。もちろん4は4WDで、四季を通じて走りを楽しめるという意味もある。SX4 Sクロスもあるが、Sクロスは「スマートクロスオーバー」を表していて、クロスしまくっている。