Nintendo Switchの「Fit Boxing」は有酸素運動メインだからダイエッター向け

「太るわけないじゃない。」そう思っていた時期が筆者にもありました。

食べても食べても全然変わないしずっとこのままだと。

ところがどっこい、年齢を重ねていくと食べれば食べるほどお腹周りが大きく体重が増えてくことを実感。

最近は自宅に居ることが増えたこともあり、余計に運動もせず食べてばかり。

これは本気でヤバいどうにかしないと…と思いついたのが、自宅でも体を動かせるNintendo Switch専用ソフト「リングフィットアドベンチャー」。みんな考えることが同じというか、どこにも在庫がなく手に入れるまでにかなりの時間を要しました。

ようやく手に入れた「リングフィットアドベンチャー」をプレイしてみると、ドラクエとマリオを足したようなアドベンチャーゲーム的な要素とストーリーと、適度な運動がうまく融合していてすっかりドハマリ。

ゲームの随所にアドバイスをしてくれるおかげで、フィットネスに対する知識が少しづつ植え込まれていきます。そうすると、「このなまりきった身体を鍛えなきゃ!昔の体重にもどさなきゃ!」と、今までになかった”ダイエットの神”が降臨。

そこで目にした、こちらもNintendo Switch専用ソフト「フィットボクシング」。

ただのボクササイズでななく、伝え聞いた情報によると、「インストラクターの声に有名な声優さんがたくさん起用されているよ!」とのこと。

脳内イメージで自分の好みのキャラに変換してダイエットできるなら最高じゃないか!と、半分以上ヨコシマな気持ちで追加購入してみました。

「フィットボクシング」は、左右のジョイコンを手にもってグローブにみたててパンチをうちわけるリズムゲーム感覚。先に「リングフィットアドベンチャー」である程度鍛えていることもあって、リズムゲーぐらい余裕でしょと、舐めていました。

しかしいざはじめてみると、一瞬でもそう思った過去の自分を叱ってやりたい気持ちになりました。そもそも「リングフィットアドベンチャー」も、その後どんどんと厳しさを増していくことにすら気づいていませんでした。

まず「フィットボクシング」について、真面目にゲーム展開を紹介。

大きく分けて、毎日の日課をこなしていく「デイリーモード」と、エクササイズのように好みの曲や痩せたい部分を自由に選べる「フリーモード」2つがあります。それこそRPGのように壮大なストーリーがあるわけではなく、目的はひたすらトレーニング。

「リングフィットアドベンチャー」は、若干準備に手間取ることと、立ったり座ったり寝転がったりとプレイする場所が必要です。一方、「フィットボクシング」は、ジョイコンのみで、基本立ってプレイするので気軽に始められるのが特徴。

一応、どちらも真剣になればなるほど激しく動くことには変わりないので、騒音防止のために厚めのマットを敷いてその上でプレイしています。

そして、一番の期待値となるインストラクター選び。

インストラクターは全員で6名。

●リン CV:早見沙織

(ララァ・スン、キュアフェリーチェ、高嶺愛花、司波深雪、蛇喰夢子)

●エヴァン CV:中村悠一

(早乙女アルト、グラハム・エーカー、リカルド・フェリーニ、ブローノ・ブチャラティ、司波達也)

●マルティーナ CV:上坂すみれ

(キュアコスモ、ピピ美、アナスタシア、吹雪、凸守早苗)

●ソフィ CV:小清水亜美

(美雲・ギンヌメール、キュアメロディ、セーラージュピター、カレン・シュタットフェルト、アネモネ)

●ラウラ CV:田中敦子

(草薙素子、ユカ・マイラス、リサリサ、アミダ・アルカ、キャスター)

●ベルナルド CV:大塚明夫

(ソリッド・スネーク、アナベル・ガトー、バトー、ワムウ、ブラック・ジャック)

文句なしの豪華声優陣!す、すげぇ、ガンダム登場キャラがこんなに…とか、プリキュアが3人もいる…など、楽しみどころは満載。

インストラクターを選ぶと、容姿の髪・肌・目の色は好みで変えることができます。大きくカスタマイズできるわけではありません。

また、トレーニングの報酬として新しい衣装を手に入れて、見た目を変化させて楽しむといった要素もあります。

さて、インストラクターを決めたら、早速エクササイズ開始。

まず、自分の目的にあわせて「ダイエット」や「体力強化」、「健康維持」などからプランを選べるので、筆者はまっさきに「ダイエット」を選択。

そして主に集中したい部位として、二の腕シェイプ・バストアップ・ウエストシェイプ・ヒップアップ・ふくらはぎシェイプ・全部のいずれかを決めます。どんどんと肥大化していく憎きお腹を引っ込ませたいので、ウェストシェイプを選びました。

そしてもうひとつ決める重要なポイントが、トレーニングの時間。10分、20分、35分、45分の4択。気軽に始めるなら短めに、ガチトレーニングなら長めに。最初は様子見で、35分からやってみることにしました。

まず最初は、ストレッチの準備運動から。ここらあたりは、「リングフィットアドベンチャー」と同じく、運動の前後のストレッチもきちんと用意されています。

さてここからが本番。

筆者は「はじめの一歩」「あしたのジョー」「リングにかけろ」etc ボクシング漫画はたくさん読んだことがあるので、ざっくりでもボクシングについてはわかっているつもり。気分は、ジムに入会したての幕の内一歩です。

インストラクターのアドバイスどおり、斜め45度に構えて、右手はアゴの横、左手は顔の前、前後に体重移動してリズムをとって構えます。

リズムゲームのやり方と同じで、ジャブ、ストレートなどのアイコンにあわせてタイミングよくパンチ。

BGM も流れているのでテンポよくワンツーワンツー。

軽快に動きつつ(動いたつもりになっているだけで実は違います)、ボクシングをやってる気分になってアガルワ!と思ったのもつかの間、だんだんと自分の様子の変化に気づきます。

息を吐いて吸ってパンチを次々へと繰り出していくうちに、どんどん息が上がっていく。ハァハァ、こんなはずじゃ…、こ、これが有酸素運動か…(;゚∀゚)=3ハァハァ

特に想定外に苦戦したのが、基本中の基本、前後の体重移動。

リズミカルに前後ろ前後ろと身体を動かしながら、そのうえでタイミングをあわせてパンチをしていくのですが、前後移動がズレてオタオタ。はたから見ると、ものすっごい下手なダンスを披露しているかのような姿(だそうです)。

絶対に他人にみられたくない、リズム感のなさに激しく落ち込みました。

基本ワンセットが3分から10分で、そのセット途中でもいったん休むことはできるものの、もう1セットでヘロヘロ。

自分がいかに今まで運動していなかったのかに気付かされ。「リングフィットアドベンチャー」のファンタジー世界で敵を次々と倒しているいうちに付いた自信がもろくも崩れ去っていきます。

「これは、とんでもないところに来てしまった…。」まるで、サークルの楽しい雰囲気を期待して入ったら、超体育会系の部活に間違えて入部してしまったような気分です。「ガゼルパンチ」や「デンプシーロール」を打てるなんて夢どころか妄想の極みです。この歳になって、こんなに挫けそうになるとは思いませんでした。

でも、それをつなぎとめてくれるのはやっぱりトレーナーの存在。

うまくいかなくても励ましてくれる、アドバイスしてくれる…。

しかもララァの声で、アルトの声で、キュアコスモの声で、スネークの声で(脳内変換)。

辛いけど、明日もがんばります!!

2日目も「フィットボクシング」を起動。

新入り部員のような全然ダメダメな筆者にでも、あいかわらずさじを投げずにモチベーションをあげてくれるトレーナー。

ぴったりタイミングのあったときに出る「ジャスト」の文字とバシィ!という音や、「いいね!その調子!」と励ましてくれるトレーナーの声に心地よさを覚えます。

そして、腕で当てに行くだけでなく、アドバイスをもらうことで、腰をひねる下半身をうごかすといった一連の動作が、頭ではなく身体で理解して動けるようになってくると、ボクシングやってる感がより増してきます。

3日目以降は、毎日やることが苦痛ではなくなり、むしろ「もっとやってるよ!」と根拠のない闘争心がわきはじめます。

どうせならと、トレーニングの時間も最長の45分に変更。

ジョイコンをしっかり握り込めないことがどうしても気になってしまうのでしてしまうので、amazonでジョイコンに装着して握りやすくするグリップまで追加購入しました。

何度も言いますが、「フィットボクシング」の目的は巨大な魔王を倒すための闘いではなく、あくまてもボクシングのエクササイズです。

はじめて5分もするとからだが熱くなり、大量の汗もかきます。

左右のパンチを連続して打つと腹筋に力がこもり、ウィービングやステッピングを織り交ぜてのパンチの連打を繰り返すと脚の筋肉までもプルプルします。

だが、それがいい。

やりきったあとに汗で重たくなったTシャツを脱いで、シャワーを浴びるのが気持ちいいなんて思うとは。

そして達成感を感じられるのが、時間に対しての消費カロリー量。

「リングフィットアドベンチャー」は、どっちかというと筋肉を鍛えるイメージで、消費カロリーはそこまで多くはありません。楽しみながら筋力がつくゲームです。

「フィットボクシング」は、有酸素運動メインなので45分のトレーニングをするとカロリーを消費も多く、ダイエットには効果的。

まだ初めて1週間程度なので、(1kg減ったか減らないか)確たる体重の減少といった実感はありませんが、お腹周りはこころなしかブヨブヨからブヨくらいの変化があったのでは?

それがまた次にやりたくなる原動力になっています。

「フィットボクシング」には協力プレイや対戦といった2人プレイもできます。

筆者の子供たち(小学生)に遊ばせてみると、ボクシングはピンとこなくても、息を合わせるデュエットや対戦するバーサスを初めてかなり盛り上がっていました。

やはりゲーム性が高いとハマるようです。

最近「あつまれどうぶつの森」の世界に行ったっきり子供部屋から出てこなくなっていたにもかかわらず、「リングフィットアドベンチャー」と「フィットボクシング」のおかげで、リビングのテレビで体を動かして遊ぶことが多くなったのも、変化のひとつ。

雨の日でも、暑い日でも寒い日でも、早朝でも夜遅くでも、気にせずにやりたいと思った時すぐに始められるのが良いところ。

ゲームで楽しみながら運動できるっていい時代になったなーと思いつつ、本気で痩せられるかはこれから地道に続けられるかにかかっています。

数か月後に細マッチョになっていることを願いつつ。

外部サイト