二日酔いを新型肺炎感染と勘違いされた女性2人(画像は『Mirror 2020年3月2日付「Hungover students spark coronavirus fears on plane after asking for a painkiller」(Image: Julia Walentin / Instagram)』のスクリーンショット)

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新型コロナウイルスが世界に拡大している中、電車などの交通機関内で咳き込む人がいようものなら、それだけで周りは緊張感に襲われることだろう。このほどイギリス在住の女性2人が海外旅行からの帰りの飛行機内で二日酔いのため客室乗務員に鎮痛剤を求めたところ、新型コロナウイルスの感染者と勘違いされてしまった。『New York Post』『The Sun』などが伝えている。

英ロンドン在住の学生であるジュリア・ヴァレンティンさん(Julia Walentin、26)と友人のディナ・エッテルリさん(Dina Oetterli)は、旅行でカンボジアを訪れていた。その旅行を満喫した後、帰路のため飛行機に乗り、シンガポールで乗り換え英ヒースロー空港へ向かった。

ところが2人は前日にアルコールを散々飲んで羽目を外してしまったため、ジュリアさんがひどい二日酔いで頭痛を伴っていた。そこで客室乗務員(CA)に機内に鎮痛剤があるか尋ねた。またジュリアさんはビジネスクラスへのアップグレードを期待し、「気分が悪いため横になりたい」ともお願いしたようだ。

しかしジュリアさんの目論見は裏目に出てしまった。対応したCAの表情がみるみる強張り始め、横になってマスクをするように指示してきたのだ。さらに彼女達の近くに座っていた乗客らは別の席に移動をうながされ、ジュリアさんは健康状態をチェックするため30分置きに体温を計らねばならず、そのたびに周りの乗客に緊張が走った。

CAと機内の乗客らはジュリアさんとディナさんを新型コロナウイルスに感染したものと見ていたようで、ジュリアさんはこの時の様子を次のように振り返った。

「実は私達、前日の夜から午前2時頃までアルコールを飲んでいたんです。それであまり食べていなかったので、ホテルで吐いちゃって…。私はひどい二日酔いでしたが午前6時には空港に到着していなければならず、そのまま睡眠をとらずにやっとの思いで空港に到着したんです。」

「そして機内でCAに鎮痛剤が欲しいことを伝え、もしかしたらビジネスクラスに移動してもらえるかもと期待して『横になりたい』と言ったのです。するとCAは『体調が悪いんですか?』と聞いてきました。この時私は二日酔いだということを伝えたのですが、すでに私達の近くにいた乗客を別の席に案内し、空いた席に横になるよう伝えてきました。」

そしてヒースロー空港に到着し乗客全員が降機した後、ジュリアさん達は防護服を着た医師とレスキュー隊によって迎えられ、検疫のためそのままホテルの一室に隔離されてしまった。明らかに今回の彼女達の二日酔いは、機内と空港にウイルスパニックを引き起こしてしまったようだ。

ジュリアさんは「本当にバツが悪くて、周りの乗客が苛立っているのが分かりました。それに彼らは私がコロナウイルスに感染していると思ってるようで二重にしてマスクをつけていたんですよ」と話しており、ロンドンまでの14時間のフライトが40時間もの長さに感じられたとのことだ。

幸いなことにジュリアさん達はホテルに隔離されてから6時間後には、14日間の検疫を自宅で過ごすことが許された。しかし条件として彼女のルームメイトと飼っている犬は感染防止のため、ジュリアさんの検疫期間中は部屋を出て別の場所で生活することになってしまった。

現在ジュリアさん達は自宅検疫の間、ウイルス検査の結果が出るのを待っているという。今回、飲酒による大きな失敗を犯してしまった2人だが、どうやら懲りていないようで、自宅でコロナビールを飲んで過ごしているとのことだ。

画像は『Mirror 2020年3月2日付「Hungover students spark coronavirus fears on plane after asking for a painkiller」(Image: Julia Walentin / Instagram)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)