国内最大級の巨体を誇るアジアゾウの「マック」。大きすぎてマンモス(右/Michal Lindner(c)123RF.COM)と間違われる?

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 「かわいい」「きもっ」「くっさ〜!!」。動物園では良いも悪いも思ったことが口からこぼれ落ちるもの。動物名もとりあえず知っている名前がポロリと出るようで、ツッコミどころ満載の会話が飛び交います。神戸市立王子動物園でも、「チーターかっこいい」「マンモス!?」「このパンダさん、子ども?」などなど、ちょっと違う…いや、かなり違うと言いたいことも。動物たちに代わって、声を大にして言わせていただきます。

【写真】アムールヒョウとチーターの比較。これもみなさんよく間違えます…

 「マンモス、おったんやな」。えっ、どこに?  アジアゾウのオス、マックを前に盛り上がる男子たち。立派な牙と長い脚、日本最大級の巨体のためか「アフリカゾウ」とはよく言われますが、もはやこの世にいない生き物ですか…。

 大型のネコ科動物がそろう円形猛獣舎。アムールトラ、ライオン以外は難易度高め。黒いジャガーは「クロヒョウ?」、ユキヒョウは「…何?」。アムールヒョウは9割の勢いで「チーター」。SNSでも「チーターめっちゃカッコよかった」とつぶやきが。でもね、チーター、いませんから!

 ヤマネコたちが暮らすエリア、「王子猫長屋」も聞き捨てならない声がちらほら。マヌルネコに向かって「ただのネコやん!」。シベリアオオヤマネコ、ボブキャットも飼育園は少ないので、ここで初対面の方が多く、「これ何??」「ライオン?まだ若い?」とか。混乱してますね。

 「ハリネズミ」とばかり言われる、ヤマアラシ。それぞれモグラの仲間、ネズミの仲間なのですが、トゲという共通点は最強なよう。オグロプレーリードッグは、「ミーアキャット」と迷われがち。確かに似てる、かな。 

 アカハナグマが「アリクイ?」なのは長い鼻先のせいでしょう。「道でよく轢かれてる」と物騒なつぶやきを聞いたことがありますが、生息地はアフリカなので、それ、違うと思います。

 「アザラシに癒やされた〜」もよくあるつぶやき。カリフォルニアアシカのことですね。両者の違いを解説したパネルがあるのでぜひチェックを。 

 「バンビ、かわいい」とみんなをメロメロにするのは、シタツンガのメス。名前も見た目も「シカでシカない」割に、ウシの仲間。オスはさらに独特な色合いと模様、立派な角。「ジブリ映画に出てるやつ」とみんな喜んでくれます。確かに。

  レッサーパンダは、小さい子ほど「タヌキ」「アライグマ」とうれしそう。絵本に登場することが多いからと推測。大人は間違えない気がします。

 「ふれあい広場」では、ラマが、「アルパカかわいい」と褒められ、「モフモフ足らない」と残念がられています。アルパカの認知度が高すぎなのか、ラマの主張がまだまだ足らないのか…。

 カピバラは「近所の川で泳いでる」。それはきっと「ヌートリア」。カピバラよりは小さくて顔がワルな感じで、長い尻尾があります。もしホントに野良カピだったら、それ、事件です。

 最後に、ジャイアントパンダのタンタン。お尻を向けて寝ていても、ただ歩くだけでも「かわいい」と連発される王子動物園のトップアイドル。まん丸顔、小柄な体型、地面にお腹がつきそうな手脚の短さ(断言)ゆえか、初タンタンらしき方々からは「まだ子どもやな」。でもね、1995年9月生まれ、パンダ界では美魔女年齢なのです。

 動物を見ての楽しげな会話は微笑ましいものですが、あまりにずれていると教えてあげたくてウズウズ…全くの勘違いでも聞こえてくる話を信じてしまう人もいますし…。オカン(親しみを込めてこう呼ばれている副園長さん)も、「間違った情報が上書きされていきますからね…」。やっぱり正解をお伝えしたい…。どうしたらいい!?

 と、「チャウチャウちゃう」みたいな話ばかり挙げてきました。約130種もの動物がいる王子動物園ですが、マンモス、クロヒョウ、チーター、シカ、アザラシ、ハリネズミ、ミーアキャット、アリクイ、タヌキ、アライグマ、アルパカは、おりません。どこがどう似ていて、何が違うのか。どうぞ皆さま、ササッとググってご確認を。間違い情報も流れていますのでご注意ください!!

(まいどなニュース特約・茶良野 くま子)