ほとんどの企業は、アイデアを思いつくところからはじまり、その後に、製品を作るのに適切な資源を得る。だが、ビークマン1802(Beekman 1802)はその逆だった。創業者のジョシュ・キルマー=パーセル氏とブレント・リッジ氏は、2006年にニューヨーク州北部にある農場を共同購入した。その後の不況でニューヨーク市での仕事を失うと、払うべきローンと(親切な隣人が所有し、2人が所有する土地で草を食べている)ヤギの群れが残った。

「『ヤギの乳で作れるものは?』でGoogle検索した」とリッジ氏は、米DIGIDAYの姉妹サイトであるGlossy(グロッシー)のビューティー・ポッドキャスト(Beauty Podcast)のエピソードで語った。検索結果の先頭に表示されたのはもちろん、チーズだった。「だが、グレードA認定の乳製品販売所にならなければならず、それには多くの費用が掛かる。次の検索結果は、ヤギの乳の石けんだった」。

10年後、2人の美容ビジネスは成功した事業となり、会社の売上高の90%を占めている。これは少なからず、QVCやHSN(旧エビン[Evine]、現在はショップHQ[ShopHQ]経由)、さらにはFacebookのライブ動画、YouTubeで、オンエアでマーケティングを行う2人のスキルのおかげだ。

「テレビでの小売りは、同時に1億2000万軒の家のドアをノックすることを別にすると、戸別の訪問販売のようだ、と私はいつも言っている」と、キルマー=パーセル氏はいう。

「そうしてブランドの潜在力が解き放たれた。そうでなければ、非常に遅いペースで、かなりオーガニックな形で成長を続けるだけだっただろう」と、リッジ氏は付け加えた。

ふたりは、Glossyのビューティー・ポッドキャストにおいて、「赤字」の状態からの事業開始やデパートへの売り込み、機が熟した美容分野でのM&Aを考慮に入れた投資への関心について話してくれた。

以下は、読みやすさを考慮して多少編集を加えた会話のハイライトだ。

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2008年の不況を乗り切る

ブレント・リッジ氏:「『うわぁ、どうやって農場のローンを払って、80頭のヤギを食べさせていこう?』と考えていた。『ヤギの乳で作れるものは?』でGoogle検索した。検索結果の先頭に表示されたのはもちろん、チーズだ。次の検索結果は、ヤギの乳の石けんだった。そこで、地元で石けんを作っているデブ・マクギリカディ氏を見つけて、作り方を教えてもらった。作った石けんを使いはじめて、『わぁ、これは実にいい。ヤギの乳は肌に本当にいい』と思った。なにしろ、冬の寒さが厳しい場所だから。ニューヨーク市出身だったので、サックス・フィフス・アベニュー(Saks Fifth Avenue)やバーニーズ(Barneys)、バーグドルフグッドマン(Bergdorf Goodman)、ヘンリー・ベンデル(Henri Bendel)など、市内にあるほぼすべてのデパートの美容コーナーに売り込みをかけた。チャンスをくれた唯一のデパートがヘンリー・ベンデルだった」。

動画がすべてを変えた

ジョシュ・キルマー=パーセル氏:「テレビでの小売りは、同時に1億2000万軒の家のドアをノックすることを別にすると、戸別の訪問販売のようだ、と私はいつも言っているので、私たちはすぐに楽観的になった。本当に消費者、我々が隣人と呼ぶ顧客と直接話している。電話をしてくる彼らからリアルタイムでフィードバックを得ていて、彼らが購入しているかどうかを確認している(分単位で売上があがる)。これは、企業と消費者のあいだで大規模に保てるもっとも正真正銘のつながりのひとつだ」。

外部からの投資の必要性

ブレント・リッジ氏:「そうするにはやむを得ない理由がないといけない。当社は1年目から利益を上げてきたので、さらなる投資家を迎え入れる必要性がなかった。投資を受けると決めたとすれば、自力では実現できるとは思わなかった何か、国際市場でのもっと進んだ持続可能なパッケージングや開発を行うということだ。

(原文 / 訳:ガリレオ)