4眼カメラで約5万円は驚異のコスパ。motorola one zoomレビュー
IFA 2019にて発表されたmotorola one zoomをさっそく入手してみました。背面のMロゴが光り、4眼カメラ搭載で約5万円の端末となります。弾丸海外旅行での利用を中心に使用感をお伝えしていきたいと思います。

まずはスペックです。本体サイズが75×158×8.8mm、重さが190g。ディスプレイは6.4インチの有機ELとなります。SoCにはSnapdragon 675を採用し、RAM容量は4GB、ストレージ容量は128GB。バッテリーは容量4000mAhで、turbopowerと呼ばれる急速充電に対応しています。

背面はラウンドしたフォルムで手にしっくりとなじみます。Electric Gray、Cosmic PurpleとBrushed Bronzeの3色の本体カラーはいずれも落ち着いた色合いかつ、ヘアラインのような模様が透けて見え、背面の指紋も目立ちにくいです(筆者が入手したのはElectric Gray)。



同梱物はACアダプタ、USB Type-Cケーブル、Mロゴがアクセントになっているイヤホン、SIM取出し用のピン、ケース、そしてクイックスタートガイド。ケースは本体に取り付けられた状態でした。液晶には端末紹介がプリントされたよくあるフィルムのみが貼られています。今のところ保護フィルムなどを貼らずとも傷などは付いていませんが、気になる方は別途手配すると良いかもしれません。



筆者が入手したmotorola one zoomはXT2010-1というモデルで、対応周波数的には渡航先の台湾にも対応しています(詳細が気になる方は公式サイトにて)。デュアルSIM対応でどちらもnano SIMサイズですが、SIM2スロットはmicroSDとの排他利用になります。今回の渡航先ではTaiwan Mobileと台湾之星(Taiwan Star Telecom)のSIMをセットし、ネットワーク設定を確認。再起動せずにどちらもすぐに接続できました。

空港からMTRでの移動中や、立ち寄った台北市や新北市での通信は問題なし。特に新北市ではイベントに大勢の人が詰めかけており、移動基地局も出ているような場所で使用しましたが、パケットが詰まるようなことはなく快適に利用できました。

さて、motorola one zoomの最大の特徴ともいえるのは4眼の背面カメラです。メインカメラは48MP(クアッドピクセル)でF1.7、光学式手ブレ補正機構(OIS)搭載、高解像度光学ズームカメラは3倍の光学ズームと10倍のハイブリットズームに対応、8MPでOIS搭載、超広角カメラは117°で16MP、深度用のカメラは5MPとなかなかのもの。



超広角(0.5倍)と1倍、3倍とをワンタッチで切り替えることができ、0.5倍から10倍までズームが使えるのは旅先でも便利です。



オートとマニュアルの切り替えは画面上のアイコンで行う仕組み。最初はどこで切り替えるのかわからず戸惑いました。マニュアル選択時に設定できる項目はISO(100〜3200)、WB(2300K〜7500K)、シャッタースピード(1/6000〜1/4)明るさ(±2)、焦点距離(マクロ〜 )。保存形式はJPEG、RAW(DNG)、RAW(DNG)+JPEGの3種類から選択できます。



また、写真モードとして、ポートレート、カットアウト、スポットカラー、ナイトビジョン、Cinemagraph、パノラマ、ライブフィルタが、動画モードして、スローモーションとタイムラプスが用意されています。ポートレートモードでは、背景のぼかし具合を6段階から選択可能です。



シーンの自動認識は良好で、料理や夕焼け、夜景などで確認できました。夜景の場合は、ナイトビジョンに切り替えるかのメッセージが表示されます。なお、好みはあるかと思いますが、料理モードだと少し赤が強い印象を受けました。簡単にオン・オフできるので、プレビュー画面を見たうえで、好みの色合いの方を選ぶのがおススメです。

以下に、作例をいくつか掲載しておきます。

一方、25MPのフロントカメラは、写真モードとして、ポートレート、スポットカラー、Cinemograph、グループ自撮り、ライブフィルタが、動画モードとして、スローモーションとタイムラプスを備えます。フロント側にもマニュアルモードがあり、焦点距離以外の項目はリアカメラと同様の設定が可能です。保存形式もリアカメラと同様にJPEG、RAW(DNG)、RAW(DNG)+JPEGの3種類から選べます。

高画質でセルフィが撮れるだけではなく、フェイスビューティーモードも搭載します。個別に設定できる項目はなく、スライドバーでエフェクトのかかり具合の調整のみですが肌質を滑らかに加工してくれます。



グループ自撮りはパノラマ風に撮影。上部真ん中に表示されるガイドに合わせて左右にカメラを動かして撮影。パッと撮れないのが個人的には不便かなと感じますが、フロントカメラでパノラマを楽しめると思えば面白いのかもしれません。



もう一つ本機の特徴である背面のMロゴの点灯ですが、通知以外でも充電中、電源ボタンを押したときなどにも楽しめます。意味もなく電源ボタンを押して点灯させてニヤニヤしたくなりますね。



また、Mロゴをあしらったアイコンのアプリも目を惹きます。Mロゴのアイコン萌えるのは筆者だけではないでしょう。アイコンをタップすると「Motoアクション」「Motoディスプレイ」というこの端末の便利機能の設定などができます。「Motoアクション」の「クイックキャプチャー」は画面オフ状態やロック画面でも有効なので、カメラをよく使う方は設定しておくと便利です。

そのほかの特徴として挙げられるのは、「最大2日もつ」とされる容量4000mAhのバッテリー。その実力を試すべく......いうわけではありませんが、今回の旅の目的でもあった「ポケモンGO」を空港に到着した午前8時頃からイベント終了後までしっかり使って試してみました。

炎天下のイベント会場では写真も撮りつつプレイを続けたところ、さすがにお昼過ぎにはバッテリー残量が10%を切りました。モバイルバッテリーをつなぎつつプレイを続け、40%くらいまで回復したところでモバイルバッテリーを取り外し。イベント終了の17時には5%くらいまで減りましたが、なんとか乗り切ることができました。バッテリーにやさしくない使い方をしたわりには頑張ってくれた印象です。SIMを2枚装着していたのですが、1枚にしておけばもう少しバッテリーが持ったかもしれません。



イベント終了後、しっかり充電した後は、SNSをチェックしたり写真を撮ったりしましたが、帰るまでバッテリーの心配はありませんでした。



セキュリティ面では画面内指紋認証と顔認証に対応しています。早速両方登録し、ロック画面の解除に使用してみました。指紋認証は画面に表示されるガイドに合わせて指を置くことですぐに認識され、顔認証はカメラを見つめるとあっという間にロック解除されます。両方でもどちらか一方でも、設定しておくと安心です。



ちなみにモトローラ社のスマートフォンは素のAndroidに近いことも特徴の一つ。AndroidとGoogle以外の独自のアプリなどはほとんどありません。余計なアプリは要らない、という方にもおススメです。

日常でも旅先でもバッテリーを気にせずに写真や動画をたくさん撮ったり、地図アプリやSNSを使ったり、ゲームを楽しんだりと、使い倒せるコスパ抜群のmotorola one zoom、ぜひ日本での発売を期待したい1台です。

関連記事:
モトローラ、光学3倍・4眼で5万円の破格スマホ One Zoom海外発表