アフリカでスタートアップが大ブーム!出遅れの日本に挽回のチャンスは?
Q:ただ、最近はアフリカへの関心自体は年々、高まっているように見受けられます。
「確かに、2008年頃から企業のアフリカへの関心は高まっている。個人的な話をすると、私が執筆したアフリカ関連本の読者がそれまでの数百人から1万人、2万人と2ケタ増えた。アフリカ関係の書籍を出版社がちゃんと出してくれるようになった。ジェトロの事業で言えば、どれだけ小さいアフリカの国の投資セミナーでも、大体100人以上の申し込みはある。以前は集客に苦労した」
Q:要因は。
「大企業によるアフリカ投資が一巡したからだ。日本はグローバル企業の数が少なく、すぐ一巡してしまう。また日本企業の世界市場に向けられた視線が東南アジア、中国、米国の3カ国・地域に極端に偏っていることも影響している」
「アフリカの人口増加で、21世紀の終わりには世界人口の40%はアフリカ人と予測されている。例えば宇宙人が来て地球人のサンプルを取ったら、多くの確率でアフリカ人に当たるイメージだ。人類はどんどんアフリカ化している。そうした中、アフリカまでビジネスの網を張らないと、中長期の企業の成長は期待できない」
Q:8月末に日本主導の「第7回アフリカ開発会議(TICAD7)」が横浜で開かれます。会議に期待していることは。
「80ー90年代に、アフリカの国内総生産(GDP)の約40%は公的部門が占めた。社会主義経済みたいなもので、市場が機能する空間が小さかった。しかし、2003年頃から高度成長が10年続き、この中で民間部門が厚くなった。外資が入り、アフリカの中の企業もどんどん出てきた。いくつか日本にはないぐらいの非常に大きな多国籍企業が誕生した。アフリカ大陸は54カ国と、国の数が多い。一つひとつの国にとどまっていたら、規模の経済が働かない。急成長した企業は内資であれ外資であれ、必ず多国籍展開で国境を越えている。政府は定義上、国境を越えられない。急成長のハンドルを握っていたのは企業だった。企業が経済の動向を占う最大のアクターになった。これが20世紀末のアフリカと今のアフリカの大きな違いだ」
「つまり日本企業にとっては、アフリカにパートナーがいる。TICAD7に合わせ、数百のアフリカ企業が横浜にやってくる。それだけカウンターパートがいる地域になった。企業はアフリカの経済が好不況にあっても、常に競争しているので、勝ち組は常に勝っている。そういう本来の市場経済がアフリカで動いている。ぜひ今回の会議を契機にアフリカまで目を向け、より多くのアフリカ企業に触れ、何らかのビジネスチャンスをつかんでほしい」
