第72回カンヌ国際映画祭で、パルムドールの受賞を喜ぶ、映画『パラサイト』のポン・ジュノ監督(2019年5月25日撮影)。(c)LOIC VENANCE / AFP

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【AFP=時事】北朝鮮の国家宣伝ウェブサイト「朝鮮の今日(DPRK Today)」は18日、社会格差をテーマにし、フランスのカンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)で最高賞を受賞した韓国映画を引き合いに出し、韓国人よりも自国民の方がより良い生活を送っていると主張する論説を掲載した。

 映画『Parasite(パラサイト)』は、韓国内で広がる貧富の差を描いた悲喜劇で、先月韓国の作品として初めて、同映画祭コンペティション部門最高賞のパルムドール(Palme d'Or)を受賞した。

 今回の論説には、「韓国で人気を集めているこの映画は、資本主義というものが、持てる者と、希望も未来もない持たざる者との間で拡大する格差という悪性腫瘍を抱えた、腐敗し病んだ社会であることを人々に知らしめている」と書かれている。

 さらに「同作は、強烈なかびの臭いが漂い、Wifiもなく、雨が降れば下水があふれる地下のアパートをリアルに描き出している」とし、「これとは対照的に、北朝鮮では国民の誰もが平等で公平な感覚を持って暮らしており、他国の者は北朝鮮を称賛し、うらやんでいる」と主張している。

 北朝鮮は実のところ、体制が評価した忠誠度に応じて報いる「成分」と呼ばれる制度の下で運営されており、これが生活条件や機会の大きな格差を生んでいる。

 また核兵器や弾道ミサイル計画が原因で制裁を受けている北朝鮮は、慢性的な食料不足にも苦しんでおり、国連(UN)によると、昨年の農産物の収穫量はここ10年で最低だったという。

 韓国政府が発表した直近の統計によると、北朝鮮の2017年の平均所得は韓国の約4%にとどまっている。

【翻訳編集】AFPBB News