世界初「ワイン注文×ブロックチェーン技術」実証実験の中身
ISIDとシビラが共同開発中の「トークンエコノミープロトコル(TEP)」を導入し、汎用プロトコルからトークンを付与する仕組みを世界で初めて実現する。エシカル消費を促す情報流通の仕組みとしても、世界初の事例となる。
実験には、完全無農薬や植物性堆肥にこだわったワイナリー(ワイン醸造所)を営む宮崎県綾町の香月ワインズが協力。土作りからブドウの作付け、収穫、醸造、加工、出荷、輸送まで、すべての履歴をブロックチェーンに記録した50本の有機ワインを実験のため仏に空輸する。
実験では、レストラン来店客にゲーム感覚の演出を提示。来店客が演出を楽しんだ後、香月ワインズのワインを注文すると、SDGsのゴール13(気候変動)やゴール15(陸の生物多様性)などに貢献できることをひと目で理解できるように工夫する。その後、注文がエシカルな貢献をしていることを証明するトークンとしてブロックチェーンに記載する。
香月ワインズは、自然生態系への負荷を低減したワイン作りにこだわる。その生産哲学を分かりやすく伝え、実際の注文に結びつけられるかが実験の焦点。注文したことがトークンとして注文者自身の評価に還元される取り組みが理解、定着するかも重要なポイントとなる。
商品やサービスを選ぶ際に、社会や環境に配慮しているかどうかを重視するエシカル消費は、新しい消費のかたちとして世界的に関心を集め、特に欧州を中心に広がりを見せている。
(文=編集委員・斉藤実)
