4月18日発売の「DRAGON HERB WEISS(ドラゴンハーブヴァイス)」(わらび座提供)

写真拡大

 暖かくなり、ビールがおいしくなる季節を迎えます。そうした中、秋田の地ビールメーカーが、喉の薬として有名な「龍角散」とコラボしたビールの発売を発表し、ネット上で話題となっています。試飲会も行われ、SNS上では「うまかった」「意外とありかも」「そのまま飲んでも何を食べても龍角散」などの声が上がっています。メーカーに聞きました。

苦味少なく、香りを重視

 話題となっているのは、地ビールブランド「田沢湖ビール」を展開するわらび座(秋田県仙北市)のビール「DRAGON HERB WEISS(ドラゴンハーブヴァイス)」。4月18日から数量限定で販売します。330ミリリットル瓶と、業務用の15リットル樽(たる)の2種類で、苦みが少なく、香りを重視しているのが特徴です。アルコール度数は5%。

 同社で営業を担当する堺千佳子さんに聞きました。

Q.なぜ、発売したのですか。

堺さん「『地元秋田県産の原料を使って新しいビールが造りたい』という思いで製造しました。2018年4月の酒税法改正で、ビール醸造に使用できる副原料の範囲が広がったことから、当社では、秋田県産の副原料を使用したビール醸造を模索してきました。

そんな中、創業者が秋田県出身という龍角散さまと巡り合いました。龍角散さまは2013年、秋田県美郷町と地域活性化包括連携協定を締結し、県内で生薬栽培を始めており、今回の新しいハーブビールの発売が決定しました」

Q.龍角散の成分のうち、何が入っているのですか。

堺さん「地元秋田県産ハーブのカミツレなどを配合した『龍角散ハーブパウダー』を使用しています。医薬品の『龍角散』ではなく、食品の『龍角散のどすっきり飴』などに使われているものです」

Q.商品名の由来は。

堺さん「龍角散の『龍』から『ドラゴン』、ハーブパウダーを使用していることから『ハーブ』、ヴァイツェンスタイルのビールをベースにしていることから『ヴァイス』、この3つを組み合わせました」

Q.商品の販売価格、販売先、販売予定本数は。好評だった場合、レギュラー商品化する予定はありますか。

堺さん「330ミリリットル瓶の価格は税込み513円で、楽天市場に出店している当社の公式オンラインショップや、秋田県内のスーパーなどで販売する予定です。初回販売量は樽40本、瓶1000本ですが、注文状況に応じて増産する予定です。レギュラー商品化については未定です」

Q.商品について、どのような意見が寄せられていますか。

堺さん「試飲会では、おおむね好評でした。効能はうたえませんが、『鼻に抜けるようなすっきりと爽快な感じがある』との言葉を頂きました。このほか、発売前にもかかわらず、SNS上では驚きの声とともに、『恐る恐る飲んでみたい…』『どんな味がするんだろう…』といった声が多く見受けられます」