水谷豊の監督第2作目『轢き逃げ』邦画初のドルビーシネマ採用作品に決定
水谷豊の監督第2作目となる『轢き逃げ −最高の最悪な日−』が、日本映画初の「Dolby CinemaTM(ドルビーシネマ)」作品に決定し、新ポスタービジュアルが解禁された。
ドルビーシネマは、ドルビーラボラトリーズ社が開発した最新鋭のシネマフォーマット。今回、本作で「ボヘミアン・ラプソディ」「アリー/ スター誕生」「ローマ/ROMA」など、アカデミー賞ノミネート作品のほぼ全作品に採用されている最新の技術であるドルビーシネマが、日本映画において初めて採用される。
最先端の映像技術「Dolby VisionTM(ドルビービジョン)」と立体音響技術の「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」を採用し、さらに究極のシネマ体験を実現するために最適化されたシアターデザイン(インテリアカラー、空間デザイン、座席アレンジメント)と一体となって、アクションやストーリーをより豊かに観客に届ける。
きっかけは、水谷監督の「自分が体験した映像への驚きを、多くの人に届けたい」という思いからであるといい、3〜4年前に本作でもタッグを組む会田撮影監督がテスト用に撮った、最新技術であるHDR映像を見たことから、従来の映像より明るさの幅を表現できる技術で、まるで肉眼で見たかのような映像が目の前に広がる映像を見た衝撃が水谷の心に深く残り、これを多くの人へ届けたいと思う中で、HDR技術を活かしたドルビーシネマに出会い、その思いが結実した形となった。
また、あわせて解禁となったポスタービジュアルでは、まるで涙を思わせるようなエフェクトの中、否応なく事件に巻き込まれていく7人の表情が正面から描きだされている。彼らは何を思い、どこへ進もうとするのか。それぞれの表情が示唆するものとは?水谷監督が描こうとしている“人の心の奥底”が露わになる、その一瞬を切り取ったビジュアルとなっている。
監督・水谷豊 コメント
以前、会田撮影監督から見せてもらった最新鋭の映像のことが頭から離れず、「いつか日本でも」という思いを持っていました。その思いを叶えてくれるドルビーシネマに幸運にも出会い、この作品が日本映画初となることを嬉しく思います。
日本映画でもドルビーアトモスが導入されはじめ、本作のドルビービジョン採用から、ドルビーシネマの可能性を取り入れることで、日本映画の映像表現や未来が変わっていくと思います。観客も、より集中できる環境で映画を楽しめるようになれば、感じ方がより複雑になり、生々しく心に響くのではないかと期待しています。
撮影監督・会田正裕 コメント
3、4年前にテスト用に撮ったHDR映像を、監督にお見せした時から“何かが違う気がする”と。当時からHDR映像技術に対して、すごく興味を持っていました。
普段の生活の中で、人は目と脳のセットで、ものを見ているのだけれど、暗闇の中で映画を観る時には、視覚的にあまり脳を使わずに観ている。ドルビービジョンは、肉眼で見るイメージの明るさなので、観客も、本物を見ているような感覚で、映画を観ることになる。3Dとは違って、いままで描き切れなかった深い暗部の表現をはじめ、作品世界に潜在的な幅を持たせることができるので、日常的な出来事を描いた本作には、非常にマッチしていると思います。
録音・舛森強 コメント
音が“居る”という表現ができる。音を点で飛ばすことができるので、音が“居る”という表現ができる。例えば、これまでは擬似的にしか飛ばせなかったヘリコプターの音が、ドルビーアトモスの表現を用いることで、観客に時間経過をナチュラルに伝えられる。水谷監督の映画って、時間経過が難しいんですよね(苦笑)。上からも音が鳴るので、高さを含む三次元的な空間を、観客に意識させることができる。イタリアンレストランのシーンで、秀一の倒錯した世界を表現する上でも、アトモスは大変有効でした。ワイングラスで乾杯してから、無音になり、婚約者の声が遠のいていく中に、いやな音を入れて、グラスの割れる音で現実に引き戻されるまでを、ぐるぐると音を回しながらドラマチックに表現できました。
ドルビージャパン株式会社 代表取締役社長 大沢幸弘 コメント
ドルビーシネマを採用いただいたことにより、水谷監督が追求されている「まるで肉眼で見たかの様な映像表現」と「より映画に集中できる環境」の実現に貢献できたことを非常に嬉しく思います。
今後もドルビーシネマの普及を通じて日本映画の発展に寄与してまいります。
映画『轢き逃げ −最高の最悪な日−』は5月10日(金)全国ロードショー
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