ハリルホジッチ監督にも感謝の言葉を残した長友。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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 劇的な幕切れとなったベルギー戦。「一瞬、ベスト8という夢を見てしまった」と悔しさを露わにした長友佑都は、一方で「やり切った」という気持ちもある。
 
「全部やり切った、出し切ったというのがあって。前(2010年)みたいにベタ引きで相手の攻撃をはじき出すだけっていうのだったら、今みたいな気持ちはなかったと思う。前からいって取りに行って、みんなで走って繋いでっていうサッカーをやれた。結局、負けてしまったけど、結果論では何も言えなくなってしまうんだけど、自分たちのサッカーはやりきったと思う。その気持ちが僕にはある」
 
 短期間でチームをまとめ上げた西野朗監督に対してはもちろん、それまでにベースを固めてくれたヴァイッド・ハリルホジッチ氏にも長友は感謝の言葉を送った。
 
「ハリルさんには感謝しかないですね。やっぱり、ハリルさんがやってきたベースがあって、デュエルだったり、走る部分っていうのはハリルさんがずっと言ってきたこと。そがワールドカップに入って、走らなければいけない、戦わなければいけない、デュエルに勝たなければいけない。そういうベースをハリルさんが作ってくれて、そこに西野さんの経験だったり、ボールを繋いでいくっていう戦術が上手くマッチしたんだと思う」
 
 確かにハリルホジッチがこだわってきた球際の強さ、走る部分というのは今大会の日本のベースになった要素である。きっと、ハリルホジッチにも長友の感謝の気持ちは届いているはずだ。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)