最低賃金の都道府県別リストをランキング形式で作ってみました。

最低賃金法にもとづいて決められる地域別最低賃金。地域によってわりと差があります。働く人の権利として最低賃金はちゃんと知っておきたい情報でもありますし、10年分の最低賃金データをまとめてみましたので、そのあたりに関心のある方、ご参考にどうぞ〜(イラストの労働争議感がすごい)。

平成29年度の地域別最低賃金(過去10年分)

※厚生労働省発表資料をもとに編集部で作成

平成29年度における地域別最低賃金がもっとも高い地域はやはり東京で 958円。もっとも低い地域は 737円で、東京とは 221円の差がありました(全国加重平均額は 848円)。10年前の最低賃金と比較すると、東京は約25%アップ、今回 Dランクが適用された地域は約17.5%アップなので、地域差は広がっている感じですね。ただ、ここ 2年は全国加重平均額が前年度比 3%超えで伸びを強めてきています。安倍政権が目指す時給1,000円(全国加重平均額)に向けた動きが結果に出てきている感じでしょうか。

最低賃金は、最低賃金法にもとづいて国が定めておりまして、地域ごとの実情を考慮し、各種政策との整合性をとる中で、引き上げ額も変わってくるのだそう。最低賃金の引き上げ額の目安はランクによって異なります。平成29年度の場合、Aランクが 26円、Bランクが 25円、Cランクが 24円、Dランクが 22円。各地域のランクと引き上げ額の目安は年度ごとに中央最低賃金審議会(厚生労働省に設置)から提示され、地方最低賃金審議会(各都道府県労働局に設置)での審議等を経て、最終的な引き上げ額が決まっていくわけです。このあたりのプロセスは複雑なので、気になる方はこちらをどうぞ。

なお、特定産業で決められている特定最低賃金については厚生労働省の資料をご参照ください。

地域別最低賃金額と賃金の比較方法時間給の場合 …… 時間給 ≧ 最低賃金(時間額)日給制の場合 …… 日給 ÷ 1日の所定労働時間 ≧ 最低賃金額(時間額)月給制の場合 …… 月給 ÷ 1ヵ月の平均所定労働時間 ≧ 最低賃金額(時間額)

月給制の場合、最低賃金の対象とならない手当などもあるほか、上記を組み合わせた賃金の場合もあるのでご注意ください(詳細はこちらを参照)。

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以上、働く人の権利として知っておきたい最低賃金ランキング形式でお届けしました!