ジャック・ソックの「ATPファイナルズ」出場を支えた存在とは?

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ジャック・ソックは2017年の「ATPファイナルズ」への出場権を、直前の「ロレックス・パリ・マスターズ」での優勝でもぎ取ったが、そこまでの道のりは平坦なものでは決してなかった。

特に、「ロジャーズ・カップ」から「ウェスタン&サザン・オープン」、グランドスラムの一つである「全米オープン」、「チャイナ・オープン」、「上海ロレックス・マスターズ」まで、5連敗を喫するなど、ソックは苦しい期間を過ごさなければならなかった。

現在、ソックのコーチを務めるジェイ・バーガーは「思い通りにいかない期間があるのは、困難なことなんだ。だから、ソックは本来うまくやっていることを元に戻さなければならなかったし、できると本当に信じなければならなかった」と、今シーズンに直面した困難についてインタビューで語った。

また、「ソックのベストのテニスは、本人の目の前にある。何年も前からソックのことを知っていて、一貫していることは、本人が毎年成長していることだ。彼のテニスや、物事への取り組み、するべきことが後退しているのを本当に見たことがないんだ。それが続くと確信しているよ」とバーガーは続ける。

一方で、ソック自身も、最近の復調を、7月からチームに加わったバーガーによる心理的なサポートのおかげだとしている。

「試合中に気持ちが沈んだり、過度に守りにはいったり」することを経験していたとソックは語る。

ソックは、10月中旬に行われた「ストックホルム・オープン」でようやく、連敗を止めると、「スイス・インドア」で準々決勝に進出し、直後に「ロレックス・パリ・マスターズ」で初のマスターズのタイトルを獲得。直接の「ATPファイナルズ」への出場権の取得に結びつけた。

現在では、来週から始まる「ATPファイナルズ」での組み合わせも決まり、ソックはロジャー・フェデラー(スイス)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、マリン・チリッチ(クロアチア)らと、グループ「ボリス・ベッカー」で決勝トーナメントへの進出を賭けて戦うことがきまった。

ソックは現在25歳で、シーズン終盤に事態を好転させ、「ATPファイナルズ」のデビュー戦として、フェデラーと日曜日に戦う見通しだ。

(C)AP(テニスデイリー編集部)

※ジャック・ソックは2017年シーズンでは苦しい連敗の時期を、コーチの支えも得て乗り越え、自身初となる「ATPファイナルズ」への出場を果たした
(Photo by Dan Mullan/Getty Images)