ソフトバンク・攝津正【写真:藤浦一都】

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「投げるポジションはもうないと思っている。まずはそこをつかめるように」

 ソフトバンクの攝津正投手が9日に、契約を更改。複数年契約を結んでおり、現状維持の推定年俸の4億円でサインした。

 今季も開幕投手に選ばれたが、1軍登板はわずか7試合。レギュラーシーズンは2勝2敗、防御率5.59に終わった。弁護士とともに会見の席についた攝津は、開口一番「悔しい1年。それしかない」と語った。

「その中で、もう1度自分を見直すことはできた。まだはっきりとしたものは見つかっていないが、どういうことをやればというのはわかってきた。このオフも続けているが、引き続きやっていって、来年はしっかり1年活躍したい」

 そう振り返った右腕は「わかってきた」という内容については「秘密です」と多くを語らなかったが、来季にかける意気込みは並々ならないものがある。

自主トレは若手とグアムへ、「ゆっくりしていられる立場ではない」

「投げるポジションはもうないと思っている。まずはそこをつかめるようにしていきたい。緊張感や危機感はこれまでも常にもっていたので変わりはないが、先発の枠を自分で勝ち取れるように。同じ失敗をしないよう、反省を生かしてやっていきたい」

 また、「先発へのこだわりはある」としながらも、「必要とされるところでやることがチームのプラスになるのであれば」と、入団時から2年目にかけての中継ぎ起用に応じる姿勢も見せた。

「ゆっくりしていられる立場ではないので、暖かいところで少しでも早めに仕上げていきたい」と、来年1月には森唯斗、山田大樹らとグアムで自主トレを行う予定。来季への課題として「スタミナとフォームの安定」を挙げた攝津。エースと呼ばれた男の真の復活を、多くのファンが期待している。

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura