前半戦を盛り上げたロッテ。後半戦のキーマンは...?(C)KYODO NEWS IMAGES

写真拡大

◆ ロッテ前半戦のMVPは...

 オールスターを挟んで6連敗と足踏み状態が続いたロッテ。19日の西武戦に勝利して連敗は止まったものの、首位・ソフトバンクとの差は9.5ゲームまで広がり、2位・日本ハムにも5ゲーム差と離されてしまった。

 それでも、開幕前の下馬評を覆したロッテの快進撃は、前半戦のパ・リーグを間違いなく盛り上げた。独走状態のソフトバンクに必死で食らいつき、パの灯火を消させなかった立役者と言っても過言ではない。

 前半戦のチームを支えた選手といえば、3年目の石川歩だろう。故障により一時離脱も強いられたが、投球の安定感という点ではリーグでも随一のものを見せた。

 2014年のルーキーイヤーに2ケタ・10勝を挙げて新人王を獲得。そして昨年も12勝をマークするなど、即戦力としての期待を裏切らずに活躍を続けている。

 今季はそんな2年間をもしのぐようなペースで勝ち星を重ね、勝利数はリーグトップタイの9勝。防御率1.89はリーグ2位という好成績を残す。

 圧巻だったのは、交流戦前の5月17日から7月2日にかけての7連勝。ここまで7勝を挙げているエース・涌井秀章との“両輪”が確立され、チームの推進力となった。

◆ 涌井との“両輪”でパをかき乱す!

 首位を走るソフトバンクの先発投手陣を見てみると、武田翔太と和田毅がそれぞれ9勝、それに続く千賀滉大が8勝と、勝利数に関しては申し分ない。

 それでも、防御率は2点台後半から3点台というところで、完投数も千賀が2回、和田は1回、武田は0回と、決して手が付けられない活躍を見せているわけではない。他球団と比べると、いわゆる“絶対的な存在”に欠いているのだ。

 石川が久しぶりに敗れたこともあって大型連敗を喫したロッテだが、石川と涌井の二枚看板が元気であれば、これから先もそう大きな連敗をする心配はないだろう。

 また、「2人いる」という強みは、シーズンの向こう側にある短期決戦でさらに心強いものとなる。ロッテ前半戦の立役者・石川歩の後半戦に期待したい。

◆ 打線のカギ握る“首位打者”

 投手陣が奮闘を見せた一方、打線はどうか……。

 チーム打率.256はリーグ4番目。規定到達で打率3割以上は2名と、さほど突出した活躍は見られなかった。

 そんな中で気を吐いているのが、角中勝也。2012年には首位打者に輝いた経験も持つ男の打率は.342。リーグ断トツのアベレージを残している。

 開幕から打撃好調で、3・4月の月間MVPにもノミネート。受賞はできなかったものの、月間打率は.333と好スタートを切る。すると5月は月間.357、6月は.361と月を追うごとに上昇。7月は.298とやや勢いに陰りが見られるものの、安定して好成績を残している。

 とんでもないボール球でもヒットゾーンに落としてしまう“変態打ち”が徐々に定着してきている男だが、2012年に首位打者を獲得して以降は3年続けて打率2割台と低迷。4年前がホンモノだったことを証明するためにも、今シーズンが勝負となる。

 最終的にはどんな成績でシーズンを終えるのか……。パのリーディングヒッターから目が離せない。

◆ 下克上をもう一度...

 角中のほかにも、6月の月間MVPに輝いた田村龍弘や、打率.302をマークする鈴木大地といったところも奮闘中。彼らのこれからの頑張りは、この後のチームを大きく左右することだろう。

 デスパイネにナバーロと、近年の泣き所であった大砲が打線の中軸に座っている今年こそ、“昨年の借り”を返すチャンスなのだ。

 ロッテは2005年、2010年とポストシーズンを勝ち上がって「下克上」を達成していたことから、“5年周期説”というものまで浮上。そんなこともあって昨年、2015年のチームには大きな注目が集まっていたが、ファイナルステージで王者・ソフトバンクを前に完敗。悲願達成とはならなかった。

 昨年のリベンジを――。伊東勤監督の今年にかける意気込みは強い。後半戦出だしはつまずいたものの、ここからはじまる“逆襲のロッテ”に期待したい。