Galaxy S7 / edge実機を見る。S6以上の速度に驚き、マイクロSDスロットと防水の復活と常時ON画面は好印象

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バルセロナで開催される、世界最大の携帯関連見本市 MWC 2016より。サムスンが発表したフラグシップスマートフォン Galaxy S7 / S7 edgeに早速触れてきました。

Galaxy S6 / S6 edgeでは非搭載となっていた防水機能とマイクロSDカードスロットが復活し、さらにプロセッサやカメラも新機軸となるなど、強化点の多いS7シリーズの実機レポートをお届けします。


まず、S7シリーズの共通仕様から。プロセッサ(SoC)は市場に応じてSnapdrgaon 820またはExynos搭載モデルを用意します。Snapdrgaon 820は2.15GHzデュアルコアと1.6Ghzデュアルコアを負荷に応じて切り替えるbig.LITTELE構成をとります。RAM容量は4GB。またディスプレイは、WQHD(2560 x 1440)解像度の有機ELパネルを搭載します。

2016年のフラグシップスマートフォンとして見ても最上級のスペックで、サムスン側の説明ではGPU性能はS6比で30.4%も向上。アイコンをタップした瞬間にそのアプリが起動すると錯覚するほどのサクサク感で、速度面での評価が高かったGalaxy S6 / S6 edgeに比べてもレスポンスの早さは一段上に感じるほど。

特徴的なのが、カメラはの画素数が1200万に減少したこと。画素数だけ見ると、S6シリーズの1600万画素に比べて大幅なグレードダウンで、最近のフラグシップ端末の中でも低めです。しかしサムスン側の説明によれば、これはカメラ画質を向上させるための取り組みとのこと。画素数を少なくする代わりに、1画素あたりの受光面積を増やすことで、照度の低い環境でも明るい写真が撮影できるとしています。

発表会では、Galaxy S7シリーズのカメラの1画素あたりの受光面積は、iPhone 6s Plusより36%も多いとアピール。また夜間に撮影した人物写真の比較展示も行っていました。また、像面位相差方式のオートフォーカス(AF)は、すべての画素を2分割し、全画素測定できる方式に強化。S6世代よりさらに高速なAFを実現したとしています。

また、常時点灯のAlways onディスプレイを搭載する点も特徴です。端末をスリープにした状態でも、常に時刻やスケジュールを表示ます。表示内容は複数パターンが用意されており、画像のようにアナログ時計風の表示も可能。表示内容はサードパーティーにも解放されています。

時刻や着信状態を見る際にスマートフォンの電源ボタンを探す手間が省けるほか、机の上においておけば、卓上時計としても使えます。

またGalaxy Sシリーズとしては久々に防水に対応。等級はIP68です。Galaxy S5との違いは完全キャップレス防水になった点です。Galaxy S5はmicroUSB端子にキャップが付いており、充電の際に邪魔に感じることもありましたが、Galaxy S7 / S7 edgeではその点を解消しています。

さらにS5世代まで搭載していたものの、S6世代で非搭載となったことで、ファンの間でも物議を呼んだマイクロSDカードスロットも復活しており、S6シリーズでの弱点を順当に塞いだ感があります。

今回は画面サイズから違うS7とS7 edge


また、これまでと大きく異なるのが、Galaxy S7とS7 edgeの違いです。S7 edgeは両サイドが曲面ディスプレイ、S7は非曲面という違いは従来と同じですが、今回は画面サイズにも差が付き、S7は5.1インチ、S7 edgeは5.5インチとなりました。

合わせてバッテリー容量も異なり、S7 edgeは大容量の3600mAhとなります。S7は3000mAhに留まりますが、これでもS6の2600mAhに比べると増量しています。

また、Galaxy S7 edge限定となる機能として、エッジスクリーンの端からスワイプして、よく使うアプリのショートカットや連絡先、ニュースなどを表示できるというもの。基本的な構造はS6 edgeにもありましたが、S7では表示される幅が2倍になり、たとえばショートカットの『Apps edge』は2列で使えるなど、機能が大幅に拡張されています。

外観はS6/edgeのコンセプトを変えず?

Galaxy S7/ edgeの第一印象は、『S6シリーズと見分けがつかないじゃん!』でした。発表会場のブースでS7を見つけたのですが、遠目には区別がつかず、これはもしかしてS6ではないかと説明員に尋ねることもありました。しかし、よく見ると、Galaxy S6シリーズに比べて、ボディが溶けかけの飴のようにラウンドを帯びており、光の反射などで高級感が増している印象を受けます。

フロントガラスのエッジの「2.5D加工」も、端の曲率が強くなった印象

見た目はこのような微妙な変化に留まりますが、一方で大きく違うのが手に持った際の触感。ここはS6シリーズから大きく変わり、言うなればGalaxy S4を持った際の感覚に近くなりました。

S6シリーズの場合は、サイドの角が手のひらに当たり、手でしっかりとホールドできる反面、痛いと感じることもあったのですが、S7シリーズでは本体の角が取れているので、手のひらにしっかりとなじむのです。
なお背面はGalaxy S6と同様にガラスですが、今回も指紋などがかなり目立つ仕上げ。今回も指紋が気になる方はケースを装着したほうが良いと感じました。

Galaxy S7 / S7 edgeはグローバル市場で3月に発売予定。日本市場における発売の有無については現時点では明らかにされていません。